Last Updated on 2019年12月2日 by ぷーやん
気が付けばもう師走。
1年が過ぎる体感速度が年々加速している。
日本の株式相場は堅調に推移しているようだが、師走の動きはどうだろうか。
今回は日本株の師走の動きについて書いてみる
目次
- 日本株の師走相場は買いか売りか
- 株を始めるなら新年を迎えてから始めよう
- 業種の傾向を見てロングショートする
- プロスペクト理論から逃れる方法
日本株の師走相場は買いか売りか
結論から言えば、師走は上昇する銘柄が少ないので新たに株にチャレンジする人は、新年を迎えてからスタートするのが良さそうだ。
師走の上昇セクターの割合(2014年~2019年)
↓
33業種別セクターを対象に、1月~12月までの月別の上昇セクター比率を調べた。
上昇した業種が80%以上の月が、4、7、9、10、11月。
特に9月~11月の3か月は相場全体が上昇する時期のようだ。
気になる師走の12月だが、過去データから見ると上昇した業種はわずか2割弱と、8月に次ぐ2番目に低い数字だ。
株を始めるなら新年を迎えてから始めよう
ボーナスが出て、「よっしゃ、株でもやるか!」と意気込んでいるあなたは、今ではなく、新年を迎えてから始めよう。
他のことならつゆ知らず、こと相場に関しては、「いつやるの?」、「今でしょ!」は避けたほうが良さそうである。
ちなみに12月の低迷期に上昇している業種は、建設、鉱業、水産、石油、電力ガス、陸運業といったところ。
特に水産、石油関連の上昇率が高い。
師走はこういった業種の需要が高まり株価が上昇しやすいのだろうか。
業種の傾向を見てロングショートする
こうした月ごとの業種の傾向を利用すると、1つの銘柄だけピンポイントで買うよりも、業種という幅広い銘柄に分散して買うことでリスクを分散させることができる。
更に、どの業種を買うかという片張り的な買い方だけではなく、買いと売りを同時に持つ、両建てという戦略もある。
買いと売りを同時持つことを「ロングショート戦略」といい、上昇する確率の高い銘柄を買い、下落する確率の高い銘柄を売る。
例えば下の業種別一覧では、赤は下落、緑は上昇した業種を表している。
↓
月毎の傾向を見て、下がりそうな業種を売り、上がりそうな業種を買うというロングショート戦略を取ることができる。
例えば、1月は空運業が上昇しやすく、保険業が下がりやすい傾向があるので、空運業に属する数銘柄を買い、保険業に属する数銘柄を売るというロングショートになる。
ロングショートはいろんな切り口があるので、さまざまな角度から分析することが必要になる。
プロスペクト理論から逃れる方法
当たり前だが、上がる銘柄もあれば下がる銘柄もある。
上がる銘柄ばかりを追いかけて勝負するのもいいが、「ロングショート」のようにマーケットに対してニュートラルな戦略を取る最大のメリットは、何といってもメンタルの安定につきる。
株を買って保有するということは、経験のない人にはわからないだろうが、やってみると結構メンタルがきつい。
毎日持ち株の評価額が上がったり下がったり変動するからだ。
ほとんどの初心者が最初にやらかすのは、少しでも買った株が上がったら売り、逆に下がり始めたら売れずに塩漬けになるパターン。
人間のDNAに刻み込まれている「プロスペクト理論」の落とし穴には、相場を経験した人なら一度は必ず落ちることになる。
相場の未経験者には、プロスペクト理論の概念すら知ることがないだろうが、これから株を始めようと考えている人は、しっかりと肝に命じてから始めてほしい。
ロングショート戦略というのは、プロスペクト理論から逃れる為の極めて優れた戦略なのだ。
まとめ
- 日本株の師走相場は売り
- 株を始めるなら新年を迎えてから始める
- 上昇する業種を買い、下落する業種を売るというロングショート戦略
- ロングショート戦略は、プロスペクト理論から逃れる戦略
関連記事
【投資手法】日本株ロングショート戦略で安定した資産運用を目指す
この記事を書いたのは私です。