Last Updated on 2021年3月26日 by ぷーやん
今相場で一番熱いのは何といっても原油相場だろう。
原油の凄まじいまでの値動きに比べたら、コロナによるNYダウや日経平均株価の下落など屁でもない。
原油先物相場がマイナスを記録するなど大荒れの原油相場
普段からボラティリティの高さでは群を抜いていた原油相場であるが、コロナ相場からその動きに拍車が掛かり、原油相場は狂乱の値動きになっている。
つい先日、原油先物の期近5月物の相場が、一時マイナス40ドルを記録したのは記憶に新しいが、こんなことは長いマーケットの歴史上で初めての事である。
これは原油ETF相場のザラ場(日本の取引時間)の6時間の値動き
2014年~2020年4月現在
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これは原油ETF相場の24時間の値動き
2014年~2020年4月現在
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コロナ相場に入ってからの原油市場がいかに凄まじいかがわかるだろう。
現在もその激しい値動きは一向に収まる気配がなく、ギャンブル好きな連中は大挙して今この原油相場に群がっている。
これはコロナ相場に入ってからの原油ETFの出来高で、普段は極めて出来高が少ない市場だが、コロナ相場に入ってから、鬼の様に出来高が噴き上がっているのがわかる。
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ギャンブラーが群がる商品先物市場
昔から「原油相場にだけは手を出すな」とプロのトレーダーは口を揃えて言っていたが、ギャンブラーにとってはこんな時こそ出番なのだろう。
「よっしゃー、いったるで!ひと山ドカンと当てたるでー」と気勢を上げるギャンブラー達。
即死しなければいいのだが・・・
商品先物で大損して心臓がむしり取られそうになる
僕も原油や金、プラチナなどの商品先物に手を出していた時期があり、レバレッジと圧倒的なボラティリティの高さに魅了されたものである。
忘れられないのがプラチナ先物に手を出していた頃。突然相場が暴落し、デイトレでその日に手仕舞うはずだったプラチナのポジションがストップ安に張り付いて比例配分で引けてしまった。
それから何と3日連続でストップ安が続き、損切したくても売れない状態が続いてしまった。
ようやく売れたのは4日後の朝の寄り付きで、約定値を見た瞬間に、心臓がむしり取られるような思いをしたのを今でも覚えている。
売りたい時に売れない恐怖を身をもって知った・・・
素人が手を出してはいけない原油相場をブレイクアウト手法でやってみる
相場で一番怖いのは流動性が枯渇することで、商品先物は普段はそれほど流動性が高くないのでストップ安やストップ高が起こりやすいという特性がある。
プロが「原油には手を出すな」と口を揃えるのも、こうした状況も踏まえてのことで、商品先物に手を出して死ぬ思いをしたトレーダーは僕を含めて相当数に上るはずである。
これだけ原油相場に手を出すと危ないということを散々書いておきながら言うのも何だが、今最もホットな原油相場でうまく行きそうなのはブレイクアウトではないだろうか。
さすがに先物は怖いので、WTI原油価格連動型上場投信か、NOMURA原油インデックス上場というETFを使うといいかもしれない。
WTIのETFなら1株から、野村のETFなら10株から購入できるので、原油のようなギャンブル商品でも気軽に始めることができる。
WTIのETFは終値で500円台なので、1株の購入金額はわずか500円程度と子供のお小遣い程度で済む。さらに松井証券などの証券会社を使えば手数料も無料だ。
しかしいくら気楽にできるといっても、利益が出る保証はどこにもないことは十分に認識しておこう。
ブレイクアウトは、デイトレのような時間軸では忙しすぎるので、数週間から数カ月のスパンでゆったりと売買を繰り返すスイングトレードがいいだろう。
ロジックは極めて単純で、トレンドの勢いが出たタイミングで仕掛けるブレイクアウト手法だ。
任意の期間のレンジをブレイクしたタイミングでエントリーを行い、逆の方向へレンジをブレイクしたらドテンを行う。
ドテンとは買いと売りを交互に入れ替えてポジションを持つことで、ドテンをするということは常に買いか売りのポジションを保有することになる。
ドテンをするには売りが必要で、売る為には信用取引口座を開く必要がある。
信用取引口座を使って空売りするわけだが、「からうりってなに?」状態の人は、自分で良く調べてから始めるか、または現物を使ってドテンせずに買いのサインだけポジションを持つ方法がいいだろう。
このシステムは、過去の相場がずっと下落基調だったので、買いよりも売りの方が断然利益になっていた状態であった。
しかし今の相場はほとんど底値と言ってもいいような状態なので、買いのみのポジションでも利益を十分狙うことができるだろう。
1699 (NEXT FUNDS)NOMURA原油インデックス上場の値動き(2014年~2020年4月現在)
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今回やってみたブレイクアウトのシステムは、エントリータイミングがそれぞれ違う2つのシステムを組み合わせたものだ。
一つはトレンドの勢いが強い時にそのままエントリーするタイプで、もう一つはトレンドが一旦押し目を付けたタイミングでエントリーするタイプ。
この2つのシステムを併用することで、レンジ相場ではボコボコにやられるブレイクアウト系の弱点を補っている。
原油ETFを対象としたパフォーマンスは以下のようになる。
1699 (NEXT FUNDS)NOMURA原油インデックス上場(2014年~2020年4月現在)
損益 | +36,750円 |
勝率 | 43.8% |
MDD(値洗) | -4,856 |
投資資金 | 68,560 |
年利(単利) | +8.5% |
MDD% | 11.3% |
4月に入り記録的な大暴落が発生したので、トレンドフォロータイプのこのシステムは空売りで大きな利益になっている。
トレンドフォロータイプは平時のレンジ相場の値動きには弱いが、今回のように大きな価格変動が起こった場合は、上昇しようが下落しようが、どちらかへ大きく動けば大きな利益になる。
原油ETFは上場以来見事な右肩下がりが続いてきた。
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原油先物は瞬間的にマイナスの価格になるという衝撃的な事が起こったが、いくら何でもこの水準がいつまでも続くことはないだろうと多くの投資家が集まり、原油市場は今もっとも熱い市場になっている。
どん底で買いエントリーすることができれば、一気に上昇モードに乗れるかも。
ボラティリティが高いマーケットは基本的にトレンドフォロータイプのトレードスタイルと相性が良いので、単純なブレイクアウトシステムは今後の活躍が大いに期待できるかもしれない。
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