Last Updated on 2020年8月27日 by ぷーやん
娘が自動車学校へ通い始めた。
僕はアメリカで車の免許を取ったので、日本の自動車学校という所がどんな事を教えているのか知らなかったが、日本では免許証を取るために30万近くもお金がかかるという事に衝撃を受けた。
日本の免許取得の為に行われる試験は、試験と言うよりもクイズ
娘から聞いたところによると、自動車学校で教える教材というのは恐ろしく手の込んだ内容で、筆記試験ではいわゆる「引っ掛け問題」と言われるものが多く出題され、主にその対策に多くの時間を割いているのだという。
問題集をパラパラめくってみると、内容はいかにも役人が書きそうな意味不明な文書で手が込んでおり、「よくこんな意味のない問題を考えるものだな」と感心する一方、確かに攻略するのに結構大変そうだ。
しかし、これは試験ではなく完全にクイズである。
テニス仲間のOさんにこの事を話すと、「僕は筆記試験は満点だったけど、実際に車に乗るようになった時に、「進入禁止」の標識の意味がわからずにそのまま侵入して周りからクラクションをいっぱい鳴らされました。みんな何で怒っているんだろうと不思議でしたね。がはは・・」
自動車学校では、ありとあらゆる見たこともないような道路標識を覚えさせられる反面、「進入禁止」など特に注意しなくてはならない重要なものがすっかり埋もれて忘れしまうのだろう。
道路標識など「一方通行」と「進入禁止」の2つぐらい知っていればいいような気がするのだが・・
拍子抜けするほど簡単なアメリカでの車の免許証の取得
僕がアメリカで免許証の取得に掛かった総費用はわずか10ドル。
DMVという日本の免許センターみたいなところへドライバーライセンスの申請をした際に支払った費用のみだ。
申請時に簡単な交通法規などのペーパーテストを受けて合格したら、翌日には実地テストを受ける事ができる。
車は自分で持ち込む必要があり、僕は免許を持っていないので当然車もなく、友人のフェアレディ280ZXを借りて試験に挑んだ。
試験を受ける前に2~3日ほど友人の車で練習したのみで、しかもオートマティック車だ。
今では手動でシフトチェンジをするミッションの車はほとんど走っていないが、今から30年前は、まだまだミッションの車は多く走っていたものである。
アメリカではミッションの事をスティックといい、実地試験ではスティックでもオートマティックでもどちらでも構わないという素晴らしくいい加減であった。
実際の実地試験は、教官を助手席に乗せてDMVの周辺を20分くらいドライブして戻ってくるという、これまた極めて素晴らしくいい加減である。
「はい、そこ右に曲がって」
「はい、ここでU-ターンして」
「はい、ここの路肩に車を止めて」
詳しい内容は忘れてしまったが、本当にこの程度の指示だけで、あまりにも簡単であっけにとられたのを覚えている。
日本の様にハンドルを10時10分の位置に両手で握れとか、踏切を渡るときには音楽を止めて、窓から顔を出して電車の気配を確認しろなどという、現実からかけ離れた日本の試験のようなチェックは一切ない。
そしてDMVに戻り車を止めた後、走行中のチェック事項を教官が確認し、
「はい、あなた合格よ。おめでとう!」、「向こうの窓口でドライバーライセンス用の写真を撮りに行ってね」とにこやかな笑顔で握手を交わす。
教官と笑顔で握手をしながら、思わず僕は心の中で呟いた。
「ホンマにこんなんでエエのん・・・?」
そして教官からもらった合格のペーパーを持って、窓口に写真を撮りに行くと、係のお姉さんが、「ダメダメそんな顔したら、合格したんだから。ホラもっと笑って、そうそう、いい感じよ」というなんとも和やか過ぎる写真撮影。
日本で笑顔の免許証、見た事あります?
とまあこんな感じで、実に申請してからたったの2日で免許証を取ることができた。しかもたった10ドルで・・
車の免許証を取得するのに30万円払って必死でクイズを解く日本と、10ドルで簡単に免許が取得できるアメリカ。
アメリカでは、いわゆる日本のような自動車学校はなく、多くは親や友人を助手席に乗せて練習した後で、先程書いたような感じで免許証を取得するのが一般的なようだ。
雇用を確保する目的で自動車学校を無理やり作り、無駄な制度がまだまだ多く残る日本の社会民主主義。
その社会的コストを払うのはいつも国民なのである。
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