Last Updated on 2023年6月13日 by ぷーやん
今回は商品先物のお話。
パラジウムという鉱物がある。
自動車の排ガス浄化触媒に使われるもので、ロシアの生産シェアが4割を占めている。
このロシア産のパラジウムの供給が危うくなり、パラジウム価格はここ数年がんがんと値上がりしている状態。
そこで代替として白金の使用が増えていると言う。
現在使用されているパラジウムの半分程度が白金に置き換わると、自動車メーカーは全体で10億ドルもの節約になると言われ、白金への代替需要は今後かなり増える見込みだ。
白金は金やパラジウムと比較して非常に割安だが、旺盛な需要に対して白金は今後2年ほどかけてパラジウムの価格にちかづいて行くとみられている。
白金の価格がどこまで上昇するのかはわからないので、このまま闇雲に白金に手を出すと痛い目に合いそうだが、白金の価格がパラジウムの価格に近付くという相対的な関係であれば、「白金を買い、パラジウムを売る」というアービトラージ(裁定取引)ができそうである。
2010年からの白金とパラジウムとの価格差を調べると、白金が安くパラジウムは高くなる傾向が続き、その差は広がる一方だったが、最近はその価格差の広がりもピークが過ぎ、落ち着いてきたように見える。
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左の目盛りの1に近づくほど価格差が小さく、0に近づくほど価格差は大きくなる。
2022年6月現在の白金の価格は900ドル前後、パラジウムは8300ドル前後なので10倍弱の開きだ。
今後、白金がパラジウムの価格に近づいて来るのであれば、価格差が現在よりも縮小することになる。
つまり「白金を買い、パラジウムを売る」というポジションを組めば、おのずと利益が転がり込んでくる。
2010年からの過去データを使い、2つの価格差が急に広がったタイミングで「白金の買い、パラジウムの売り」を仕掛け、価格差が小さくなったタイミングでポジションを解消するという検証を行った結果、かなり有効なようだ。
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これはあくまでも過去データの検証だが、今後の運用においては、単純に白金買い・パラジウム売りのポジションをキープするのではなく、過去検証から得られたタイミングでポジションを取ると更に効果がありそうだ。
また今回の検証では、「白金の売り・パラジウムの買い」という先程と逆のパターンのポジションも検証してみたが、こちらも良く機能しているようだ。
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「白金買い・パラジウム売り」+「白金売り・パラジウム買い」の合計損益
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