Last Updated on 2025年2月15日 by ぷーやん

日本の長期国債の金利がついに1.35%にまで上昇し、その流れはとどまる気配がない。
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この金利の上昇がどのような結末をもたらすのかを考えると、一つの恐ろしい現実が浮かび上がる。それは、日本の生命保険業界が途方もない額の国債を保有しているという事実だ。
推定される含み損は業界全体で約20兆円にも及ぶとされるが、今後どのように機能し続けるのか、生保業界は本当に確信を持っているのだろうか。生命保険業界はこのままの状況でやっていけるのか?そもそも、大丈夫なのか?
さらに興味深いのは、日本の金利がいくら上昇しようとも、為替市場において円高が進まないという異様な現象だ。
従来は金利が上がれば円が買われ、ドル円は下落するのが常識だった。しかし、現在の相場はまるでその法則を無視するかのように、円安の流れを続けている。
ドル円はどこまで上昇するのか? 1ドル200円という水準が現実味を帯びてくるのか?
今後のドル円の動向を詳しく調べ、そのトレンドを読み解いてみたい。為替市場の変動をどう捉え、どのようにトレードすれば利益を得ることができるのか。その戦略を深掘りし、次なる相場の波を見極めていく。
ドル円の今までの傾向
過去10年間のドル円の動きを振り返ると、100円から150円へと推移し、ほぼ一貫して円安方向へ進んでいる。
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この流れは今後も続きそうで、ドル円はモメンタムが顕著に現れやすい通貨であり、一度モメンタムが確認されると、しばらくその方向へ動く傾向がある。
モメンタムが発生すれば、それが円安方向であれ円高方向であれ、一方向に強く進む特徴を持つ。
過去10年間の動向を見れば、ドル円は円安トレンドが支配的だったが、円高のモメンタムが発生すれば、その方向へも勢いよく進む性質を持っている。
ただし、通貨単体のモメンタムだけを根拠にエントリーするのはリスクが高い。なぜなら、ドル円の動きは日本と米国の金利に大きく左右されるためだ。
日本と米国の金利動向はドル円の値動きを決定づける最も重要な要因であり、金利のトレンドを正しく把握することで、有利なポジションを取りやすくなる。
例えば、ドル円の上昇モメンタムが発生している局面で、日本の長期金利が低下しているならば、これは買いの絶好の好機となる可能性が高い。
なぜなら、日本国債の価格が上昇しているということは金利が下がっていることを意味し、結果として円の魅力が低下し、ドル円は上昇しやすくなるからだ。
下のグラフはこららの条件が合致したタイミングでドル円をロングした場合の損益グラフだ。日本の国債が上昇(金利は低下)しているタイミングで、通貨の上昇のモメンタムが発生するとそこは絶好の買いサインになる。(青のグラフ)
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逆に、ドル円のショートを狙う場合は、米国金利のトレンドを重視するべきだ。
過去のデータを分析すると、米国金利が下落している局面では、円高方向のモメンタムが発生しやすく、そこが絶好の売りタイミングとなる。米国金利の低下はドルの魅力を減少させ、ドル円の下落を後押しする要因となるからだ。
下のグラフはこららの条件が合致したタイミングでドル円をショートした場合の損益グラフだ。米国金利が下落しているタイミングで、通貨の下落のモメンタムが発生すると、そこは絶好の売りサインになる。(オレンジのグラフ)
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このように、ドル円はモメンタムが発生しやすい通貨であり、金利動向を深く分析することで、より確実にトレンドに乗るトレードが可能になる。
金利とモメンタムの関係を正しく理解し、適切なタイミングでポジションを取ることが、ドル円取引における成功の鍵となる。
PS
この分析は通貨のモメンタムと他のマーケットの値動きを特徴量として、フィルターを組み合わせた分析ツールで検証した。ご興味ある方はこちら