Last Updated on 2025年10月5日 by ぷーやん

歴史上初めての女性自民党総裁の誕生は、単なる一つのニュースではなく、日本の未来、そして特に経済の行方を左右する、極めて重要な出来事として捉えるべきだろう。
新総裁誕生の歴史的意義と、公約達成への懐疑
自由民主党の総裁という、日本の国政において最も権威ある地位に、歴史上初めて女性が就いたという事実は、長きにわたる日本の男性中心の政治構造における、一種のブレイクスルーと見なせる。
これは、まさに時代の変わり目を象徴する出来事だ。
総裁選の展開は大接戦だった。
人気と若さで注目された小泉進次郎氏との争いは、事前の下馬評通り、一筋縄ではいかなかった。熾烈な戦いは決選投票にもつれ込み、最終的に高市氏が勝利した。
この結果を見て、「とりあえず最悪の事態は免れた」と感じた。
しかし、同時に湧き上がるのは、その実行力に対する根深い疑問だ。
高市氏は、その発言の勇ましさから、時に「女番長」とも評されるほど、強力なリーダーシップを予感させる。
だが、我々が最も知りたいのは、彼女が総理大臣になったとして、掲げた公約を本当に一つでも達成できるのかという点である。
これまでの政治の歴史を振り返れば、歴代の政治家は誰一人として、公約を完全に成し遂げることなく任期を終えてきたのが実情だ。
この高市氏だけが、今までの政治家とは違う、真に有言実行のリーダーとなり得るのか、その試金石となる。
マーケットの熱狂と、潜む「ダブル沸騰」のリスク
経済、とりわけ株式マーケットからの歓迎ムードは極めて顕著だ。
高市総理の誕生は、投資家たちにとって非常に歓迎すべき事態として受け止められている。なぜなら、彼女の政策スタンスは、金融緩和の継続を意味し、それが株価の上昇を強く期待させるからだ。
彼女が打ち出す政策は金融機関に優しく、マーケットにはとても協力的と見なされているため、マーケット関係者の間では、彼女の総裁就任を管理し、歓迎する声が多いだろうと推測できる。
しかし、この楽観的な見方には重大な盲点がある。
それは、彼女の政策がインフレ(物価上昇)に対して、十分な対策を講じているようには見えないという点だ。
この結果、日本経済は、マーケット(株価)がホッと胸をなでおろして上昇する一方で、インフレも沸騰するように急騰するという、極めて特異な状況に陥る可能性がある。
これは、株価とインフレがダブルで沸騰するという、未曾有の領域への突入を意味し、国民生活に大きな影響を及ぼすだろう。
月曜日相場への期待と、過去の教訓が示す冷めた現実
このような政治的な一大イベントが週末に決着すると、次に注目されるのは、当然ながら月曜日の株式相場だ。
多くの投資家は、マーケットが期待した通りの大きな上昇(ギャップアップ)で始まることを熱望している。
だが、冷静な過去の教訓を忘れてはならない。
過去に、こうした政治的な決定を背景に月曜日に大きく上昇した時のその後の値動きを検証すると、驚くほど良い結果には繋がっていない事実がある。
グラフが示す限りでは、過度な期待はできそうにない。
下のグラフは過去の月曜日に1%以上上昇して始まった日の、当日の終値までの値動きだ。

つまり、月曜日に大きく上がったのを見届けたとしても、その日は何もしないこと、つまり静観を決め込むことが、最も賢明な戦略であると結論づけられる。
熱狂に乗じるのではなく、冷静に市場を見極める姿勢が求められる局面だ。
PS
静かだったチャートの動きが突然勢いづいてきた時がチャンス
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