米国株市場、もはやオンラインカジノ化? – 個人マネーとレバレッジの危険な熱狂

Last Updated on 2025年10月31日 by ぷーやん

あなたは最近の日本株や米国株高についていけているだろうか?

この株高の「陰の主役」として、今や個人投資家の存在感がとてつもなく大きくなっている

米国のオンライン証券での株式やオプションなどの売買全体に占める個人の割合は、なんと既に2割を超えているというから驚きだ。

イケイケ個人の熱狂と「レディット」の時代

彼らの熱狂ぶりは尋常ではない。

米版2ちゃんねるのような巨大掲示板「レディット」では、個人投資家のコメントはまさに「イケイケモード」全開だ。

特に、半導体大手のエヌビディア株のように、すでに時価総額が巨大な企業に対しても「どう見てもめちゃめちゃな値段」にもかかわらず、「来年には10兆ドルになる」といった過激な強気意見すら飛び交っている

こうした動きを助長しているのが、米国市場で充実しているオプション取引だ。

コールオプションを使えば、少額で個別株を安く買うことができる仕組みが、まさに個人投資家の投機的な売買を活性化させていると思われる。

日本でもコロナ相場以降に株を始めた投資家が多いだろうが、彼らは株が上がり続ける局面しか経験がないため、極めて楽観的なモード満載だ。

彼らの頭の中には「株は常に未来で上がる」という思考しかなく、市場のトレンドに乗る順張り一辺倒の売買が目立つ。

危険な増幅装置「レバレッジ型ファンド」の急増

さらに、この楽観的な熱狂に拍車をかけているのが、「値動き2倍」など株価指数の数倍の動きを目指すレバレッジ型(レバ型)の金融商品の存在だ 。

なんと米国では、こうしたレバ型ファンドの数が、5年前に比べて4倍以上(約541本)にまで膨れ上がっているというから、もうカジノ以外の何者でもない。

このレバ型投信の仕組みが、市場の変動を機械的に増幅させる原因となっている。

目標とする倍率を維持するために、株価が上昇した時はさらに買いを増やし下落した時は売りを増やすという「順張り的な売買」が宿命づけられているのだ 。

これは、上昇時はイケイケを加速させるが、一旦逆回転すると、下落もイケイケで増幅させてしまうことを意味する 。

最近では、なんと5倍のレバレッジをかけるETFまで登場し、波乱の芽が広がりつつある

歴史は繰り返す – 破裂寸前の市場リスク

過去、米国市場では投機的な個人投資家とレバレッジの組み合わせによるバブルと崩壊を何度も経験してきた 。

投機的な売買が市場から乖離する「ファンダメンタルズを無視した機械的な値動き」は、一たび下落に転じるととんでもない暴落リスクを内包している。

まさに「危うい」としか言いようのないこの熱狂的な状況は、そろそろ破裂するのではないだろうか。

個人投資家は、この熱狂の中で「一過性のブームに乗っているだけではないか」と、今一度冷静に自問自答する必要があるのかもしれない。

しかし、「ミュージックが鳴っている間は誰もダンスを辞めない」といういつもの結論になるのだが・・・

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