ブルーカラー・ビリオネア時代到来! 高卒のエレベータ修理工の年収が1600万を超える時代に

Last Updated on 2025年11月2日 by ぷーやん

かつて「高学歴・高収入」の象徴だったホワイトカラー、特に弁護士や金融のプロフェッショナルが、今、アメリカで岐路に立たされている。

その一方で、これまで「見向きもされなかった」ブルーカラーの職人たちが、「ブルーカラー・ビリオネア」として脚光を浴び、年収面で伝統的なホワイトカラー職を凌駕し始めているのだ。

この劇的な逆転現象の背景にあるのは、他でもないAIの急速な進化である。

AIがホワイトカラーの「知的な仕事」を代替

AIは、データの整理、文書の起草、レポート作成、契約書の初稿作成といった、情報処理を主とするホワイトカラーの中間管理職や、法律事務所のアソシエイトが行ってきたタスクに、極めて高い能力を発揮する。

これにより、企業はコスト削減のため、高スキル・高給与のホワイトカラー職を削減し始めている。

実際、アメリカでは、AIが担いやすいホワイトカラー職の求人数の落ち込みが、ブルーカラー職のそれを上回る傾向が既に見られる。

AIは、弁護士の書面作成や会計士の監査業務といった、高学歴・高収入の代名詞だった仕事の「代替可能性」を高めているのだ。

ブルーカラーが「エッセンシャル」として価値を高める

これに対して、配管工、電気技師、空調設備技師、建設業などのブルーカラーの仕事は、物理的な環境での作業や、複雑で予測不能な現場での問題解決を伴うため、AIによる自動化や代替が極めて困難である。

彼らの仕事は、社会生活を維持するための「エッセンシャルワーカー(必要不可欠な労働者)」として、その価値を再認識されている。

供給が限られ、需要が増大することで、ブルーカラーの専門技術を持つ人材の市場価値は高騰。

結果、ちょっとした空調修理で2時間で800ドルもの請求が発生し、これは従来の弁護士の1時間あたりの費用と遜色ないレベルに達している。

米労働省の統計によると、ブルーカラーの仕事で最も賃金が高いのは、エレベーターとエスカレーターの設置・修理工であり、その年間所得は10万ドルを超える。

日本円にして約1600万円という高額であり、この職業の学歴は高卒が普通であることが驚きをもって迎えられている。

低コストな技術教育への回帰と「脱・大学」

こうした流れは、人々のキャリア選択にも大きな変化をもたらしている。

高額な学費と多額の学生ローンを背負って卒業しても、AIに仕事が奪われるリスクに晒される4年制大学への進学に比べ、技術学校(トレードスクール)や職業訓練プログラムは、より合理的で確実な投資先として見直されている。

アメリカの平均的な4年制大学の年間費用と比較して、技術学校の費用はわずか1/10程度という手頃さも大きな魅力だ。

若者たちは、実用的なスキルを低コストで身につけ、すぐに高収入を得られるブルーカラーの道を選び始めており、こうした専門技術を支援する学校やプログラムへの応募者も急増している。

ホワイトカラーがAIの波に飲まれる一方で、物理的な技能を持つブルーカラーが「供給不足」と「代替不能性」を武器に経済的な頂点へと駆け上がる。

これまで「米国でお金持ちになるのは、資産・知識階級の人間」という常識が崩れつつある。これこそが、「ブルーカラー・ビリオネア」が新しい富と安定の象徴となる、AI時代の新たな経済構造だと言えるだろう。

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