Last Updated on 2026年7月18日 by ぷーやん

昨日、日経平均株価は文字通りの「大荒れ」となった。

事の発端は、メモリ大手・キオクシアホールディングスを巡る報道だ。
米国での特許侵害訴訟において、同社に対し巨額の損害賠償支払いを命じる判決が出たというニュースが市場を駆け巡った。
これまでAI半導体やメモリ相場のバブル的な上昇が続いていた反動もあり、この強烈なヘッドラインは市場関係者のマインドを瞬く間に冷え込ませた。結果、キオクシア株はストップ安まで売り込まれる事態となった。
衝撃はこれだけに留まらない。
キオクシアの急落をきっかけに、売りが売りを呼ぶ形で連鎖的な下落が発生し、相場全体へと波及していった。
非常にドラスティックな相場展開だったが、こうした局面でまさに「地獄」を見たトレーダーも少なくない。
キオクシアが数日間にわたって下落する中、「ここが絶好の押し目買いのチャンス」と敢えて買い向かったものの、昨日のさらなる暴落によって壊滅的な損失を被ったという声が相次いでいる。
相場が急変する局面で、なぜ多くの投資家が同じように資産を減らしてしまうのか。
そこには、トレードでうまくいかない投資家が必ず陥る「2つの典型的な自滅パターン」が存在する。
パターン1:高値圏での「ジャンピングキャッチ」と狼狽売り
1つ目は、相場がイケイケの時に高値圏で飛びつき買いをしてしまうパターンだ。
株価が連日上昇し、SNSやメディアが「AI半導体バブル」「まだ上がる」と囃し立てると、投資家は「乗り遅れたくない」という強い焦燥感(FOMO)に駆られる。
そして、まさに上昇の天井(天辺)であるにもかかわらず、高値でジャンピングキャッチしてしまう。
悲劇はその直後に起こる。
買いを入れた瞬間がトレンドのピークとなり、株価は急反転して下落を始める。含み損が急速に拡大していく恐怖に耐えきれず、結局は最悪のタイミングでロスカット(損切り)させられる。絵に描いたような「高値買いの安値売り」である。
ジャンピングキャッチの例
↓

上昇が続いているところに飛び乗り、そのままピークで買ってしまう。直後に急落が来ると、含み損の増え方が早すぎて恐怖に耐えられず、下がりきったところで投げてしまう。
上昇の勢いに釣られて「まだ上がる」と思った瞬間が、実は天井だったというパターン。
パターン2:浅すぎる「押し目買い」からの底割れロスカット
2つ目は、今回のような急落局面で非常に多いパターンで、「押し目」を見誤って自滅するケースだ。
株価が勢いよく下がってくると、投資家は「割安になった」「絶好の仕込み時だ」と判断し、買いエントリーを仕掛ける。
しかし、その判断は往々にして早すぎる。
下落の初期段階、つまり「非常に浅い押し目」で手を出してしまっているのだ。相場の勢いが強い場合、株価はそこからさらに一段、二段と深く掘り下げていく。
キオクシアの例がまさにこれだ。「ここが底だろう」と踏んだラインをあっさりと下抜けし、さらなる暴落が襲ってくる。
こうなると投資家はパニックに陥り、「どこまで下がるかわからない」という恐怖から、結局は一番深い底の付近でロスカットを強いられることになる。

上昇トレンドの中で少し調整が入っただけなのに、それを押し目と判断してエントリーしてしまう。
本来もう少し深く押すはずの水準まで下げ切っていないので、反発せずにそのまま下に抜けてしまい、結局ロスカットになる。
図中の「浅い」の矢印部分が、本来入るべき押し目の深さと実際のエントリー位置の差。この差が小さいほど、トレンドの否定にすぐ引っかかって損切りになりやすい。
負けパターンから脱却するために
これら2つのパターンに共通しているのは、「相場のボラティリティ(変動幅)に感情を支配され、場当たり的なトレードをしている」という点だ。
上がれば欲しくなり、下がれば拾いたくなる。その感情自体は人間として自然なものだが、マーケットはそうした大衆の心理を見透かしたように逆へ動く。
- 高値圏では飛びつかず、十分に引き付けた押し目を待つこと
- 急落時の押し目買いは、反転のシグナルを確認するまで手を出さないこと
この2つを徹底するだけでも、無駄なロスカットは劇的に減る。大荒れの相場を生き残り、利益を積み上げられる投資家になるためには、まず自分がどちらの負けパターンに嵌まりやすいのかを猛省することから始める必要がある。
共通しているのは、どちらも「値動きの速さ」に反応してエントリーしている点だ.
高値掴みは上昇の勢いに、浅い押し目は下落が止まったように見える一瞬に反応してしまう。
エントリー基準を値幅や移動平均からの乖離率など、事前に数値で決めておくと、この二つのパターンは機械的に避けやすくなるが、相場感だけではなかなか難しいのが現実なのだが・・・
この記事の監修者:ぷーやん(35年の実績)
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