複利を最大化する「ケリー基準」の正体|破滅を避けつつ資産を幾何級数的に増やす技術者の設計思想(第3章-4)

Last Updated on 2026年2月20日 by ぷーやん

最大利益と最大安全の境界線は「数理」で導き出せる

投資において最も重要な問いは「どこで買うか」ではない。「自分の優位性(エッジ)に対し、資金の何%を投じるのが数学的最適解か」という問いだ。

この「最適なリスクの境界線」を導き出す理論こそが、複利を最大化させる「ケリー基準(ケリーの公式)」である。

この基準を正しく理解し、技術者的な「安全率」を組み込むことで、資産は幾何級数的な上昇気流に乗ることになる。

最適値を超えた賭けは、数学的に「破滅」を約束するから

ケリー基準は、期待値に応じて「資産を最も速く増やす賭け率」を算出する。

しかし、この理論には恐ろしい側面がある。算出された「最適値」をわずかでも上回って賭け続けた場合、長期的には資産が減少するか、あるいは急激なドローダウンによって口座が消滅する確率が飛躍的に高まるのだ。

相場はカジノと違い、確率が常に変動する。そのため、私は「最大最適値(フル・ケリー)」をそのまま使うことはしない。

その半分以下のリスクに抑える「フラクショナル・ケリー(部分的ケリー)」の哲学を採用している。これは、100kgの荷重に耐える部品を300kgの強度で設計する、技術者特有の「安全管理」と同じ発想だ。

システムの連敗を「不具合のシグナル」と捉える守備

どんな精密機械も摩耗するように、トレードシステムも時間の経過とともに「劣化」する。昨日までのATMが「現金吸い込み機」に変わる兆候を、私は感情ではなく「異常検知アラーム」として捉える。

  • 連敗やドローダウンを「運の悪さ」で片付けない
  • 直近成績が閾値を下回った瞬間、ノートレフィルタを稼働させスイッチを切る

「負け方が異常」になったときに潔く戦場を離れる仕組みこそが、プロとギャンブラーを分ける境界線だ。

口座資金はダイバーにとっての「酸素」であり、利益を得ること以上に「酸素を残して船に戻ること」を最優先しなければならない。

利益という名の「他人の金」が積み上がってから初めて、攻めのアクセル(Pの公式)を踏む。この「守りがあるからこそ大胆に攻められる」という逆説的なステップが、+1362%といった驚異的なリターンを実現する唯一のルートだ。

ベッティングを「度胸」ではなく「数理的な必然」に昇華せよ

ベッティングとは勘で決めるものではなく、設計図通りに執行する「作業」だ。自分自身のベッティング・プランを信頼し、一時的な連敗を「計画の一部」として淡々と受け流す必要がある。

「昨日と同じ今日を生き、明日と同じ今日を生きる」。変化のない規律の中にこそ、富の泉が隠されている。自らの不合理さを自覚し、鉄の規律をシステムに預けたとき、あなたの資産曲線は誰にも止められないものへと進化する。

次回は、第3章の最終回として、「ベッティングがもたらす『自由』の正体」を公開する。お金に支配される人生から、お金をATMから引き出すだけの人生へ。マインドセットを完成させ、真の自由を手にするための最終講義だ。

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