シールが剥がれてしまうと、その瞬間にお札は「ただの紙クズ」に。新しい円は国民にとって恐ろしい通貨だった

Last Updated on 2026年1月30日 by ぷーやん

衆院選が始まり、どの政党も減税・バラまきの一択で、更にお金を刷ってインフレを加速させようとしている。

果たしてこんなことがいつまでも可能なのだろうか?

日本は戦後にハイパーインフレという恐ろしい体験をした。

今まさにその恐怖が昨日の様に襲い掛かって来るような気がしてならない。

「旧円」を紙クズに変えた「預金封鎖」

終戦直後の日本は、戦時中の乱発により通貨(旧円)が溢れかえり、猛烈なインフレに襲われていた。

政府はこの「旧円」の息の根を止めるために以下の措置を取った。

旧券の無効化: 昭和21年2月16日に突然発表され、わずか数日後には旧銀行券(旧円)は法的な決済能力を失う。

強制的な預け入れ: 手持ちの旧円はすべて銀行に強制的に預けさせられ、自由に引き出せなくなる(これが預金封鎖)。

証紙(シール)の貼付: 新しいお札の印刷が間に合わなかったため、一部の旧札に「証紙」というシールを貼ったものだけを暫定的に「新円」として認めた。シールがないものはただの紙クズになった。

新円の製造が間に合わず、証紙を貼った旧券(日本銀行公式PDF資料)

「新円」は厳しい制限付きの通貨

新円は旧円と1対1で交換されたが、引き出せる額に「世帯主は月300円まで」といった厳しい制限が設けられた。

管理された通貨: 旧円が「誰でも自由に使えるお金」だったのに対し、新円は「政府の許可した範囲内でしか使えないお金」として誕生した。

財産税の徴収: 封鎖された預金(旧円ベースの資産)に対して、最大90%という驚愕の財産税が課せられた。つまり、新円に替わる過程で、個人の資産の大部分が国に吸い上げられたのである。

最初は多くの人が「デザインが変わっただけ」と混同していた。単位が「円」のまま据え置かれたからだ。

もしこれが、ドイツのように「マルク」から「レンテンマルク」へ名前を変えるようなデノミネーションであれば、別物だと認識しやすかったはず。

しかし日本政府は、あえて「円」という名前を維持したまま、中身(価値の裏付けと所有権)を強制的にリセットする手法をとった。

この政策により、戦前からの資産家層は一気に没落し、ハイパーインフレと重なって「過去の貯蓄(旧円)」は意味をなさなくなった。

これが、戦後日本の経済構造がガラリと変わった最大の転換点となったのである。

続く・・・

PS
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