スイングモデルの課題と対策

Last Updated on 2025年6月5日 by ぷーやん

昨年まで極めて良好なパフォーマンスを維持していたスイングモデルが、今年に入ってから想定を超える苦戦を強いられている。

その主因の一つとして挙げられるのが、トランプによるSNS上の発言が相場に与える影響の大きさ。

これにより相場が一定方向に動かず、極めて不安定な推移を見せており、特に短期的な乱高下が顕著になっている。このような市場環境は、スイングモデルのようなトレンド追従型のアルゴリズムにとって極めて不利な条件といえる。

それにもかかわらず、年初来でプラス圏に浮上していないという事実は、構造的な問題が潜んでいる可能性を示唆している。

実際にモデルの内部構成を精査した結果、ロングポジションとショートポジションの間で収益性に著しい乖離が生じていることが判明した。

下部に示すグラフでは、青線がロングポジションの損益推移、オレンジ線がショートポジションの損益推移を示している。

これを見る限り、ショートポジションの成績はほぼ横ばい、もしくは直近で急落しており、これがトータルパフォーマンスを大きく引き下げる主因となっている。

スイングモデルの根本コンセプトは、市場の方向性に迷わずトレンドが発生した方向に機械的に追随することにある。

具体的には、上昇モメンタムが確認されればロングポジションを構築し、下降モメンタムが観測されればショートポジションを構築する。

ゆえに、急落局面においてはショートポジションが大きな収益を生む構造を持っており、事実、今年4月の暴落時にはこの構造が最大限に機能した。

しかし問題は、その後の急激なリバウンド局面で顕著化した。

リバウンドによって相場が反転した際、ロングポジションは継続的な上昇モメンタムを捉えやすい一方で、ショートポジションにおいてはモメンタムの継続性が乏しく、結果的に損益が伸び悩む。

構造的にロングのほうが一貫性を持ちやすく、ショートは急落局面を除けば安定しない。

現在の相場は大局的には調整フェーズに突入していると見られるため、引き続きショートポジションを無視するわけにはいかないが、現実問題としてショートが全体の足を引っ張っている状況は否定できない。

こうした状況を受けて、いっそのことロングポジションのみに戦略を傾けるという方針転換も、一つの有効な選択肢として浮上してくる。

事実、ロングポジションのみに限定した場合、今年も一貫して安定した収益が出ており、トータルで見ればプラス圏を維持している。

スイングモデル全体のパフォーマンスに悩みを抱える運用者にとっては、ロングへの集中戦略が選択肢として現実味を帯びてくる。ただし、この場合の課題として、ロスカットの設計が非常に難しくなるという点がある。

なぜなら、従来の検証ではロング・ショートの両方を含む全体戦略に基づいており、ロスカット幅の最適値もこの全体構成を前提に設定されている。ロング単体のみでのロスカット幅を検証データから設定するのは困難であり、実運用で試行錯誤が必要となる。

参考までに、上部グラフはロスカットを入れずに大引けまでポジションを保持した場合の推移であり、ロスカット設定なしの理論値と乖離する可能性が高い点にも留意が必要。

特に、ロスカット幅を浅く設定しすぎると、ノイズに過敏に反応して損切りが頻発し、結果としてパフォーマンスが大きく劣化するリスクがある。

一般的な目安としては、1~2%程度のロスカット幅が想定されるが、これは今後の実検証を経て再調整される必要がある。

スイングモデルに対する分析と改良は今後も継続して進めていく予定であり、複数の対策案をシリーズ形式で整理・提示していく計画だ。

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