Last Updated on 2026年3月1日 by ぷーやん

F-35の心臓部に埋め込まれた「中国産の石」:ペンタゴンの戦慄
「最強のステルス戦闘機F-35。その心臓部に中国産の石が埋め込まれている」……。
この皮肉な現実に、今、米ペンタゴン(国防総省)が戦慄している。かつて「世界の警察官」として君臨した米国が、自国の誇る最新鋭兵器の喉元を、事実上の敵対候補国である中国に握られていたのだ。
1機あたり417kgの依存
F-35がその翼を広げるために消費するレアアースの量は、1機あたり約417キログラムに達する。
- ネオジム: 強力な磁力で機体を制御する磁石に不可欠。
- サマリウム: エンジンの熱地獄に耐える磁石に不可欠。
- ジスプロシウム: 精製プロセスの99%を中国が独占すると言われる、高温下での磁力維持に不可欠な重レアアース。
これら一つでも欠ければ、世界最強の戦闘機はただの巨大な鉄クズと化す。
なぜリスクは「放置」されたのか:無邪気な「自由貿易への信仰」
歴代の米政権や国防関係者がこの致命的なリスクを長年放置し続けてきた背景には、あまりに無邪気な「自由貿易への信仰」があった。
1990年代以降、米国はコストの壁と環境規制の厳しさから、自国の鉱山を次々と閉鎖した。
精製過程で有害物質をまき散らすレアアース産業を「汚い仕事」として中国に丸投げし、自らは安価で便利な供給網を享受する道を選んだのだ。経済の論理が、安全保障の危機感を完全に麻痺させていたといえる。
2022年の「事件」が暴いた汚染の実態
2022年、F-35のエンジン部品に使われていた磁石の合金が中国製であったことが発覚し、一時納入が停止されるという「事件」が起きた。
これは、グローバル化の果てに米軍のサプライチェーンがいかに末端まで「汚染」されていたかを象徴する出来事だった。
もはや、どこまでが自国製で、どこからが「敵国」の依存物なのか、当の国防総省ですら把握しきれないほど根は深くなっていた。
米国の「脱中国」ともがき:新たな戦場は地中の鉱脈へ
今、米国はようやくこの「自滅の罠」から抜け出そうともがいている。
- 野心的な目標: 2027年までに中国産磁石を軍需産業から完全に排除する。
- 巨額投資: 自国内での精製プラント建設に巨額の税金を投入。
- フレンド・ショアリング: オーストラリアや日本といった「同盟国」との結束を強め、サプライチェーンを再構築する。
これらすべては、「中国に生殺与奪の権を握られた現状」を打破するための一点に集約される。
空の覇権を争うF-35の真の戦場は、成層圏ではなく、地中の鉱脈と精製工場のラインに移っている。中国が「資源の蛇口」を完全に閉めるのが先か、米国が自立を果たすのが先か。犹予は残されていない。
日本の技術が米軍を救う:皮肉な歴史の転換点
米国が「脱中国」を叫ぶ中で、世界中が日本の技術に熱視線を送っている。
F-35の製造を維持し、米軍の存続を支える鍵は、皮肉にも日本企業の**「脱レアアース技術」**にあると言っても過言ではない。
「重レアアース完全ゼロ」を実現した先駆者:大同特殊鋼
F-35において最も懸念されているのが、高温下での性能を支える「ジスプロシウム」や「テルビウム」といった重レアアースの供給停止だ。
大同特殊鋼(および大同電子)は、ホンダと共同でこれらを一切使わないネオジム磁石を世界で初めて実用化した。
2026年現在、中国による対日・対米輸出規制が強まる中で、彼らの「重レアアース・フリー」技術は、軍事用モーターの安定供給における「最後の砦」として期待されている。
【参考】大同特殊鋼(5471) 直近10年間の株価チャート

日本企業の「準備」がサプライチェーンの断絶を防ぐ
2010年の尖閣諸島沖での衝突事件後、中国がレアアースの輸出を停止した際、日本企業は手痛い教訓を得た。
それ以来、日本は15年近くかけて「いかにレアアースを使わずに高性能を出すか」という研究を地道に続けてきた。
皮肉なことに、この「日本がかつて味わった苦い経験」から生まれた技術が、今、サプライチェーンの断絶に震える米国にとって、F-35を飛ばし続けるための「生命維持装置」になろうとしている。
この記事の監修者:ぷーやん(35年の実績)
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