Last Updated on 2025年6月16日 by ぷーやん

中東情勢が日に日に緊迫の度を増している中、再び世界の耳目がイスラエルとイランに集中している。
ご存じの通り、イスラエルがイランに対して空爆を敢行し、これに対してイラン側も報復措置として軍事行動に出るなど、両国の応酬が続いており、情勢はまさに泥沼化の様相を呈している。
このような中東の地政学的リスクの高まりは、国際社会にとって極めて憂慮すべき事態であり、平和の実現はますます遠のいたように見える。
しかしながら、私たちトレーダーという市場に身を置く者にとって、こうした地政学的な対立に対する最大の関心事は、やはり「原油価格の動向」に他ならない。
すなわち、戦争リスクが高まることによって供給不安が顕在化し、それが直ちに原油価格の急騰を引き起こすという極めて単純で、かつ市場が敏感に反応しやすいメカニズムがあるからである。
事実、イスラエルによる空爆が報道された直後、市場は即座に反応を示し、原油価格は見る間に上昇し大きな動きが確認された。
投機家の動きを見てみると、80ドル付近のコールオプションに記録的な出来高が集まっており、明らかにヘッジファンドや機関投資家を含む投機筋が一斉に買いに動いていることが読み取れる。
一般投資家の間でも、今後の見通しとして「原油価格はさらに上昇していくだろう」という強気の見方が徐々に広まりつつある。特に、供給制約や備蓄問題、そして中東の不安定要素が複合的に絡むことで、強い価格支持線が形成されているようにも見受けられる。
しかし、そうしたもっともらしいファンダメンタルズがあっけなく崩れ去るのも、これまでの相場が教えてくれた厳しい現実だ。
たとえば、トランプの一言でそれまでの市場のコンセンサスが一瞬で吹き飛ばされることも日常茶飯事だ。つまりどれだけ合理的な理由を並べても、「相場は相場」なのである。
だからこそ、経験を積んだトレーダーたちは、「この上昇相場に素直に乗ってよいのだろうか?」という慎重な姿勢を崩さない。
勢いに乗って買いに走りたくなる気持ちはわかるが、同時に「高値掴み」という落とし穴もある。そう考えると、こういった局面では、やはり短期売買に徹するのが賢明だというのが現実的な判断となる。
ところで、原油価格に直接手を出すのが怖い、あるいは先物市場に馴染みのない投資家にとって、原油と強く関連する日本株、特に商社株への注目が高まっているのは自然な流れである。
その中でも代表的な銘柄としては、三井物産(8031)が挙げられる。
下に示すグラフは、三井物産の直近の日中の株価推移を示したもので、全体としては右肩上がりのトレンドが確認できる。
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これは、バフェット率いるバークシャー・ハサウェイによる商社株への積極的な買いが注目を浴び、一定の投資需要が下支えしていることが一因である。
そして重要なのは、この三井物産の株価が原油価格とどの程度相関しているのか、という点である。
実際に相関関係を見ていくと、原油価格の上昇に合わせて三井物産株も上昇するという、非常に素直な反応がこれまでには多く確認されてきた。
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原油が上昇すると株が上がり(ブルー)、原油が下落すると株が下がる(オレンジ)
しかし、注目すべきはここ最近の値動きだ。
原油価格が順調に上昇しているにもかかわらず、三井物産を含む商社株全体が逆行して下落するという現象が見られており、これが一体なぜなのか、現時点では明確な説明がつかない。
需給の問題か、それとも為替要因か、あるいは機関のポジション調整なのか。背景はまだ見えていない。
ただ、独自に取り入れているもう一つのフィルター、つまり追加的な特徴量をモデルに加えることによって、この一時的なズレが再び元の相関に収束しているように見えることも興味深い。その動きは、グラフ上ではオレンジ色のラインとして明示されており、価格の調整とともに再び相関性が強まっている様子が読み取れる。
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このように、原油先物市場は高いレバレッジとボラティリティゆえに手出しをためらう投資家も多いかもしれないが、代替として商社株を通じて原油に間接投資するという戦略は十分に理にかなっている。
特に今後は、地政学的リスクの高まりに伴い、石油やエネルギー資源に関連する企業の株価が注目されやすい展開になることが予想される。
現在のような地政学的な不確実性が高まる局面においては、短期売買を主軸としつつ、原油価格との相関性を意識した商社株でのトレーディングが、有効な選択肢となる可能性が高い。
投資家としては、柔軟かつ機動的な戦略をとりながら、情報のアップデートに目を光らせるべき局面であることは間違いない。
PS

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