Last Updated on 2025年7月7日 by ぷーやん

モーニングサテライトのような経済情報番組では、アナリストたちが「昨夜のナスダック市場が上昇したから、今日の日本株も上がるだろう」といったコメントを頻繁に発している。
特に日経平均の見通しについて語る際、米国市場の動向をそのまま当日の日本市場の予測材料にしている場面が目立つ。
同番組では「日経平均の値動き予想」といった演出で、株価の動向をまるで天気のように伝えるコーナーが毎朝のように放送されているが、ここでもアナリストのコメントは多くの場合、ナスダックやNYダウなどの米株指標を前提に組み立てられている。
だが、そうした「米国市場が上がれば日本市場も上がる」といった安易なロジックに対して、実際にどれほどの信頼性があるのかを冷静に検証したケースは驚くほど少ない。というより、ほとんど皆無に近い。表向きはもっともらしい分析に見えるが、データを用いた実証が伴っていることはほとんどない。
なぜ誰も検証しようとしないのか?
その理由は単純で、検証すればするほど、その予測精度の低さや、連動性のなさが明らかになってしまうからだ。実証すればするほど、これらのコメントが「雰囲気」で語られていたことが露呈し、アナリストの仕事そのものが信頼を失いかねない。番組構成としても、そうした結果を突きつける企画を成立させるのは難しく、下手をすれば番組の根幹が揺らぐ。
視聴者の多くは「アメリカが上がったら日本も上がる」というイメージを漠然と持っている。
これはメディアが日常的にそうした論調を繰り返していることに起因する。しかし、実際にマーケットのデータを収集し、前日の米国市場と翌日の日本市場との値動きを照らし合わせていくと、驚くほど一致していない。むしろ、逆方向に動くことも珍しくない。
その一例として挙げたいのが「ブリヂストン株」である。
ブリヂストンは典型的な景気敏感株とされており、為替や海外の株価指数の影響を受けやすいとされる大型株でもある。しかし、検証してみると、前夜のナスダックが上昇した場合と下落した場合を比較しても、翌日のブリヂストン株の動きはまったく一貫性がない。むしろ、米国市場とは逆の動きを示す。
下のグラフはオレンジが昨夜ナスダックが下落した場合で、ブルーは上昇した場合の損益比較である。
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こうした事例はブリヂストンに限らず、多くの大型株や景気敏感株に共通して見られる傾向である。
加えて、セクターごとの資金循環(セクターローテーション)の視点で見れば、大型株・中型株・小型株の間で資金がどのように動いているかを確認することで、さらにナスダックとの乖離が明確になる。
下のグラフは昨夜ナスダックが下落し、更にセクターローテーションの動きをファクター追加した場合のブリジストン株の損益グラフをブルーで示している。(オレンジはナスダック指数のファクターのみ)
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結局のところ、昨夜のナスダックの動きに、翌日の日本株の値動きがシンクロすると直接的な関係があるとは言い難い。むしろ、それに頼って短期的な相場観を語る行為は、投資判断のノイズにしかならない。
こうした背景を踏まえ、「景気敏感株」「大型株」「セクターローテーション」といったキーワードを軸に、ファクター分析や定量的検証に興味のある者は、自らデータを取得して、思い込みや印象論に流されない形で分析を行っていくことが求められる。
PS
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