Last Updated on 2025年9月5日 by ぷーやん

日本では長らく「スポーツ=地上波でただで見られる」が当たり前だった。
巨人と日本テレビの結びつきは全国津々浦々まで巨人戦を浸透させ、選手の顔と名前が地方でも一致した。巨人は文字どおり国民球団だった。だが、この常識はもう過去形になりつつある。
象徴的なのがWBCだ。
2026年大会の日本国内配信権はNetflixが獲得し、地上波は入らない。WBCを必ず見たければ、加入という有料のハードルを越える必要がある時代に入った。これは「ネット配信がテレビを置き換える」という抽象論ではなく、実際の視聴手段とお金の話に直結している。
アメリカで「全部見る」ことの現実
アメリカでは、とくにフットボールや野球で曜日ごとに配信先が違うのが普通になった。
NFLで言えば、木曜はAmazonのThursday Night Footballが独占、クリスマスはNetflix、土曜の一部やプレーオフにストリーミング独占が混ざることもある。
2025年は12月27日にPeacock独占の試合が組まれ、クリスマス当日はNetflixがゲームを配信する。月曜はESPN/ABCのMonday Night Footballだ。日曜はCBS/FOXが地域ごとに中継、夜はNBCのSunday Night Footballというパッチワーク構造だ。
一方で、「1年通しでライブTVを維持」する人も少なくない。YouTube TVを12か月持ち続け、ほかは同じように足し引きすると約$1,531.86(約22.5万円)になる。
つまり「アメリカンフットボールを全部見るのに年22万円」という数字になる。
なぜプラットフォームはそこまで大金を注げるのか
権利料のインフレは止まらない。
AmazonはTNFに年10億ドル前後を投じ、YouTubeはSunday Ticketに年20億ドル規模を支払う。Peacockはたった1試合のワイルドカードで約1.1億ドルと言われた。
ビッグテックの本業で稼ぐ利益規模から見れば、スポーツは巨大な集客装置として採算が合う。だから独占が増える。
この流れはNFLだけではない。
NBAの次期メディア契約はESPN/ABCに加えてNBC、Amazonが入る大型パッケージで固まり、総額7兆円級とも報じられる。
スポーツは視聴者ごとの精密な広告在庫と、会員課金の同時取りができる最強コンテンツとして評価され直している。
日本も同じ坂を転がり始めた
2023年のWBCは地上波で広く見られたが、2026年はNetflix独占に変わる。
これは地上波でスポーツが無料で見られるという日本の当たり前が、現実の取引条件の前に後退することを意味する。
地上波各局は編成・広告の制約がある一方、配信は柔軟に値付けでき、「より高く買ってくれるところに優先して売る」というビジネスの合理に沿いやすい。結果として、ファンは「見たい競技や大会にその都度加入」という行動を迫られる。
さらに米国発の曜日分散は、日本の複数競技でも十分起こり得る。
すでに野球・サッカー・バスケットボール・バレーボールの配信環境は細分化が進み、「全部見たい人は複数加入」が標準になりつつある。
極端に言えば、主要競技をフルで追うなら年20万円超というアメリカ型のコスト感が、日本でもあり得るレンジに入ってきたということだ。
反論も承知のうえで、それでも残る違和感
「何でも商売なのは当然」「権利を高く買うところに売るのは資本主義」—そのとおりだ。
だが、スポーツは公共性と娯楽性の境界に立つ。特定の大会や代表戦が完全に囲い込まれるほど、偶然の出会いや地域の共有体験は痩せる。配信が悪いのではない。独占の連鎖が、スポーツを分断された有料の島にしてしまうことが問題だ。
スポーツ視聴は“無料でどこでもから有料で分散へと主戦場が完全に移った。
アメリカはその最前線にいて、日本は追いつきつつある。WBCのNetflix独占は、その変化が未来の話ではなく現在進行形だと教えてくれた。
ファンが主導権を取り戻す道は、情報武装と選択の最適化しかない。好きな競技やチームを守るために、こちらも賢く編成する時代になった。
PS
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