レバレッジとは?投資初心者が知っておくべき資産運用のキホン

Last Updated on 2025年9月12日 by ぷーやん

投資に興味を持つと、株式やFX、先物取引など、いろいろな金融商品が目に入ってくる。

そして必ず出てくるのが「レバレッジ」という言葉だ。実は、このレバレッジこそが投資のパフォーマンスを大きく左右する非常に重要なポイント。

初心者ほど「なんとなく聞いたことはあるけれど、よくわからないまま投資をしてしまう」ケースが多い。この記事では、レバレッジとは何か、その意味や使い方、そして注意点を初心者向けに解説していく。

そもそもレバレッジって何?

「レバレッジ」というのは日本語で「てこの原理」という意味。少ない力で大きなものを動かすことができるように、投資でも少ない資金で大きな取引ができる仕組みを指す。

例えば、100万円の資金を持っているとする。

  • レバレッジなし:100万円分の株を買える
  • レバレッジ2倍:200万円分の株を買える

つまり、自分の手持ち資金以上に大きな取引ができるようになる。これがレバレッジの基本。

レバレッジの魅力と恐ろしさ

レバレッジを使う最大のメリットは「大きなリターンを得られる可能性がある」こと。資金を増やすスピードが速くなる。しかし、その裏返しとして「損失も同じように大きくなる」点が最大のリスクだ。

例えば株価が10%上がった場合:

  • レバレッジなし(100万円投資):+10万円の利益
  • レバレッジ2倍(200万円投資):+20万円の利益

逆に株価が10%下がった場合:

  • レバレッジなし:-10万円の損失
  • レバレッジ2倍:-20万円の損失

つまり、リターンとリスクが「倍返し」でやってくるということになる。

なぜ初心者はレバレッジを誤解するのか

投資初心者の多くは「レバレッジをかければ儲かる」と単純に考えがち。

その理由は、これまでの株式市場の長期チャートを見ると、右肩上がりに見えるから。「過去ずっと上がってきたから、これからも上がるだろう」と思い込んでしまうのだ。

しかし実際には、相場がどう動くかは誰にもわからない。

昨日まで上昇していたものが、今日から下落に転じることだってある。未来が必ず過去の延長にあるわけではない。

レバレッジの使い方の目安

では、実際にどの程度のレバレッジをかければ良いのか。

おすすめは「最低でも10年分のシミュレーションをしてみること」。過去のデータを使って、もしその期間にレバレッジをかけていたらどうなっていたかを確認する。そのうえで、

  • チャレンジ精神が強い人 → 最大ドローダウン(最大の損失幅)が50%以内になるレバレッジを選ぶ
  • 保守的にやりたい人 → 最大ドローダウンが30〜40%、あるいは20%程度に収まるレバレッジを選ぶ

この「最大どこまで負ける可能性があるか」を考えて、自分が精神的に耐えられるレベルに設定するのが大切。

レバレッジ商品で夢を追う

日経平均先物などのように、大きなレバレッジをかけられる商品を使えば、成功すれば驚くほどのリターンを得ることができる。

そこには確かに「夢」がある。

しかし一方で、日々の値動きによる損益が目の前に現れるため、精神的に非常に不安定になりやすいというデメリットもある。

毎日数字に一喜一憂して、メンタルが持たなくなる人も多い。

長期投資とレバレッジ

一方で、インデックスファンドを積み立てるような「王道の投資方法」もある。

これはレバレッジをかけずにコツコツと長期で資産を増やす方法。メリットは「ほったらかしにできる」という点。相場を毎日気にする必要がなく、数年〜数十年という時間を味方につけられる。

ただし、ここで欲張ってレバレッジをかけすぎると危険。気づいたときには口座残高がゼロ、なんて悲劇も起こりえる。

メンタルが穏やかに続けられるレバレッジを

資産運用で大切なのは、リスクとリターンのバランスを自分で見極めること。

レバレッジは成績を大きく変える強力な武器だが、扱い方を間違えると自分自身を追い込んでしまう。

初心者にすすめたいのは、

  1. まずはレバレッジなし、あるいはごく少ないレバレッジで始める
  2. 過去のデータでシミュレーションして、どの程度の損失に耐えられるかを確認する
  3. 何より「精神的に穏やかに続けられるか」を重視する

もちろん、必ずしも誰もが穏やかに続けたいわけではない。

積極的にリスクを取れる人にとっては、口座が吹き飛ぶ覚悟でレバレッジを最大限にかけて挑むのも一つの選択肢だ。

参考までに、直近1年間の日経先物で僕が採用したスイングモデルによるトレードの損益を下に貼り付けておく。これはレバレッジごとにどの程度運用益が変化するかを示したものだ。

シミュレーションでは、本来は買いも売りも両方行うスイングトレードだが、今回は相場に圧倒的にロングバイアスがあるため、あえてロングだけのポジションを取った場合を検証している。

レバレッジ1倍

レバレッジ2倍

レバレッジ3倍

レバレッジ5倍

レバレッジ10倍

レバレッジ15倍

レバレッジ20倍

レバレッジをどの程度かけるかによって、運用成績がどれほど大きく変化するのかを実際にシミュレーションしてみた。

1倍、つまりレバレッジをまったくかけない状態からスタートし、そこから段階的に倍率を上げ、最大で20倍まで試してみた。その結果は非常に示唆的だった。

例えば1倍では堅実に資産が増えるにとどまり、成績は地味ではあるが安定感がある。

一方で倍率を上げていくと、たとえば5倍、10倍といった段階でリターンは目に見えて大きくなっていき、資産の増え方がまるで別世界のように感じられる。

ところが、これをさらに極端にして20倍まで引き上げた場合、確かに一時的にはパフォーマンスが最高で700%にも達するという驚異的な結果となった。瞬間的には夢のような大成功に見える。

しかし問題はその後だ。20倍という超高倍率のレバレッジは、資産を一気に膨らませる可能性と同時に、一瞬で崩壊させる危険をも抱えている。

シミュレーションでも見事なまでにその典型が現れ、700%という圧倒的なリターンを記録した後には、相場のほんの少しの逆風で資産がきれいに破綻へと追い込まれてしまった。

この結果からはっきり言えるのは、レバレッジというのはまさに「諸刃の剣」だということだ。

倍率を上げれば上げるほど、確かにリターンは大きくなる。しかし同時に、リスクも同じように、いやそれ以上に膨れ上がる。

今回のシミュレーションを見てもらえれば、その現実がいかに残酷で、そして納得せざるを得ないものであるかがよくわかるだろう。

これを見て「自分もチャレンジしてみたい」と思うなら、あなたは立派なギャンブラーかもしれない。

このシュミレーションで使用したスイングモデルについて

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