スイスフランが世界最強通貨たる所以ー日本円との差が示す「構造的な強さ」

Last Updated on 2025年9月29日 by ぷーやん

今、世界を見渡して「最強の通貨」と呼ぶにふさわしいのは、間違いなくスイスフランだろう。

「安全資産」の代名詞として知られてきたスイスフランだが、近年、その強さはもはや従来の枠を超え、日本円との差は絶望的とも言えるほどに広がっている。

なぜ、スイスフランはこれほどまでにターボがかかったような急上昇を見せているのか。

その答えは、単なる金利差や一時的なリスク回避にとどまらず、両国の「経済の構造的な体力」の違いにある。

ターボがかかった「スイスフラン」の円とドルに対する圧倒的な優位性

下のチャートを見てもわかるように、2020年頃からスイスフランはまさにターボがかかったかのように、日本円に対して猛烈な勢いで上昇し、史上最高値圏を更新し続けている。

スイス円

さらに、この強さは対円だけにとどまらない。

世界の基軸通貨である米ドルに対しても、スイスフランは安定して強い上昇トレンドを維持している

米ドルスイス

かつては日本円と並んで「リスク時に買われる通貨」とされてきたスイスフランだが、今や日本円は完全にその地位を失い、スイスフランは他の主要通貨とは一線を画す「超安定・超高価格通貨」へと進化を遂げたのだ。

金利差を超越する「貿易収支」の断層

ここで多くの人が疑問に思うのが、「なぜ日本の方が金利が高いのにスイスフランが強いのか」という点だ。

現在、日本の政策金利は0.5%程度だが、スイスの政策金利は0.0%だ(2025年9月時点)。理論上は金利の高い日本円が有利なはずである。

しかし、為替市場は金利差だけでは動かない。その最大の理由が、両国の「貿易収支」の圧倒的な違いにある。

スイス:富裕層を顧客とする最強のポートフォリオ

スイスの貿易収支は、長年にわたり黒字幅を拡大し、極めて安定した推移を見せている。日本や米国との比較においては、その差は歴然だ。

スイスと日本の貿易収支の比較

ソース:tradingeconomics

スイスと米国の貿易収支の比較

この安定性を支えるのは、スイスが輸出する商品のラインナップだ。

  • 医薬品・バイオテクノロジー: 景気変動に関係なく、需要が安定している高付加価値製品。
  • 高級時計・宝飾品: 超富裕層が顧客であり、トランプ関税やインフレなど関係なくお金持ちが惜しみなく使う商品群だ。

スイスは、世界経済の波に左右されにくい、「高級・高価格帯・非必需品」のブランド力で安定的に外貨を稼ぎ、自国通貨の価値を高めるという盤石な経済構造を持っている。

日本:コモディティ化が進む輸出産業

一方、日本の貿易収支は、2020年頃から急速にマイナス(赤字)へと転落し、この差は構造的な断層となっている。

日本の主な輸出品は、自動車や家電といった景気敏感で、グローバル競争の中でコモディティ化が進んでいる製品が多い。そのため、価格面でトランプ関税やインフレの影響をもろに受け、貿易赤字が拡大してしまう。

この「輸出商品の構造的な優位性」の違いこそが、金利差といった一時的な要因を吹き飛ばし、スイスフランの価値を押し上げ続ける最大の要因なのだ。

構造的な円安:日本はこのまま沈むのか?

もはやスイスフランの強さは、まるで「金(ゴールド)が下がることは構造的に考えにくい」という性質に似てきた。

世界中で各国通貨が金融緩和により増刷され希薄化する中、スイスフランだけは他の通貨とは一線を画し、その価値の絶対性を保っているように見える。

この結果、日本からスイスへの海外旅行は、文字通り「途方もなくお金のかかる」贅沢となった。

逆にスイス人が日本に来れば、まるで発展途上国へ来たかのように、日本の高品質なサービスや労働力が驚くほど安く感じられるだろう。日本の労働力を安売りし、それに群がるインバウンド消費など少しも嬉しくはない。

私たち国民は、日本円が強くなるための構造改革を望むほかはない。

それには金利を上げるのが一番だろうが、そうなると日銀の山のように膨らんだ国債の償還や借換えにかかる利払い負担が大きくなり、財政が危ぶまれる。

もう日本は積んでしまったのだろうか・・・

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