マザーズ市場は持ちこたえるか

Last Updated on 2021年3月26日 by ぷーやん

ここ最近マザーズ市場が急落している。

急落というよりも暴落に近い動きだが、マザーズ指数はマーケットに対する先行指標とも言われ、今後のマーケットに暗雲を投げかける不気味な動きが気になるところである。

今年もあとわずかになったが、2020年のマザーズ市場はコロナ相場で大きく落ち込んだ後は怒涛の上げ相場に突入し、底値からの値上がり率はなんと3倍弱にもなった。

一番底値は3月19日だが、この時点で年初からすでに40%近いドローダウンを食らっているので、ほとんどの人は持ち株をぶん投げと思うが、恐怖感度の極めて低い人や、株を買ったことさえ忘れてしまった人は、その後急上昇した株価にホクホク顔だったろう。

株で勝つ秘訣は、買った株を忘れてしまうことだと経験者は言う。

多くの人は株を買った瞬間に日々の値動きが気になって気になって仕方がなく、少しの値動きにも敏感に反応してしまう人が多いようである。

毎日、いや毎時間スマホで買った株価をチェックし、株価の上下に一喜一憂し、喜んだり落ち込んだりしている。

仕事中も落ち着かなくなるような精神状態では、とても株などに手を出すべきではないのに、友人が株でがっつり儲けた話を聞いてしまったばかりに、その瞬間から妄想が始まるのである。

こういうタイプの人というか、株の初心者の多くは、いわゆるプロスペクト理論の王道を行く人達で、少しの利食いと大きなロスカットの餌食になる。

持ち株が少し上がったらすぐに利確し、含み損になるとロスカットできずにずるずると持ち続け、はやく元の株価に戻ることだけがポジションを保有する理由になる。

小さな利食いと、大きな含み損を常に抱える運用スタイルなので、右肩上がりの投資残高など夢のまた夢である。

株を買うということは、期待に反して下げる局面に遭遇して含み損を抱える状態にもなるということを予想し、含み損を抱えた時の自分の精神状態を株を買う前にチェックしなくてはならない。

この作業をしないので、多くの人が意に反して株価が下落した時に右往左往して精神が混乱してしまうのである。

今年の年初からマザーズの先物を買っていた人は、現在大きな利益になっているが、3月の大きな相場の暴落を耐え忍んで持ちこたえてた人がどれくらいいるだろうか?

僕でも買いだけでコロナショックを乗り越えることは絶対に無理で、大きな含み損を抱えたまま悶々と長い期間を過ごすことなど考えられない。

大きな含み損なく運用したいのであれば、マーケットリスクをヘッジすることである。

これはVIXでマーケットをヘッジしながらマザーズ先物を取引した例で、オレンジがマザーズ先物の動き、ブルーはVIXでヘッジした場合の比較である。

どちらも現時点では大きな利益になっているのがわかるが、問題はその過程である。

買いオンリーだと、3月のコロナショックにもろに巻き込まれ撃沈してしまうので、多くの人は投資を辞めるだろう。

しかしVIXでヘッジすることで、3月のコロナショックをほとんど無傷で乗り切り、その後のマーケットの上昇に乗れることができる。また直近の相場の急落においても、ヘッジしている方はいち早く資金が回復している。

運用とは結果が全てだと言われるが、精神状態を考えた場合は、その過程も大いに重要な要素になる。

同じ50%のリターンでも、途中のドローダウンが10%の運用と、50%も引かされる運用ではその精神状態は全く別物であろう。

リターンとリスクの関係は今更言うまでもないが、高いリターンを目指すのであればリスクも相応に覚悟する必要がある。

しかし今回のマザースのような相場では、ヘッジをしてリスクを低く抑えても、リスクの高い運用よりも最終的なパフォーマンスも高くなることがある。

どちらの運用が良いのかはもう明らかだろう。

相場というのは、毎日激動の波に揉まれている。
何も考えずに運用をしながら仕事に集中できるほど相場は甘くないという事を知ろう。

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