Last Updated on 2023年7月9日 by ぷーやん
日経VI指数を使ったスイングモデルのご紹介。
スイングモデルは今年に入ってからのボラティリティの低下や、日足で上下に大きなヒゲを付ける値動きが続いたせいもあり、2月は大きなマイナスを計上した。
しかしその後ボラティリティが上昇し、現在はほぼドローダウンが回復してきたので一安心と言ったところだが、たまに来る大きな負けを避ける為にいろいろと試行錯誤していると、デイトレモデルと同様に「日経VI指数」をフィルタに使うことで、大きくリスク回避できるという結論に至った。
トレンドフォローモデルは相場のボラティリティが命だが、過去のボラティリティを見てみると、2017年と2019年(丸印で囲ったところ)は他の年に比べて、日経VIが20以下(緑の破線)で推移している期間が長い。
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2017年と2019年は日経VIが20を割り込む日が多く、年間を通じて低いボラティリティで推移していたのがわかる。
日経VIが20を割り込むと必ず成績が悪くなるわけではなく、瞬間的に20を割り込んでも、その直後にボラティリティが高くなる局面では、あまり問題にならないが、一番やっかいなのは、ダラダラとボラティリティが低くなっていくパターンである。
特にボラティリティが低い相場が続いた2017年のパフォーマンスは低くなっており、こういう年に遭遇した場合は、運用していてもかなりフラストレーションが溜まるだろう。
今年の2023年も3月現在の時点では徐々にボラティリティが上昇しVIが20を超えてきたが、今後再びVIが20を割り込み、ボラティリティが低いまま推移することも十分考えられる。
低ボラティリティの対策をメインに、更に精度の高いエントリーを可能にするフィルターを実装
そこでスイングモデルの新バージョンでは、低ボラティリティの対策をメインに、更に精度の高いエントリーを可能にするフィルターをいくつか実装している。
フィルターの過度な調整は、過剰な最適化を生むので注意が必要だが、明らかにフィルターを入れた方が効果が大きいと思われる場合は極めて効果的だ。
下のグラフは現行モデルで全ての売買サインでエントリーした場合の損益カーブだが、当然これだけでも十分にエッジがある素晴らしいモデルであることは間違いない。(2012年~2023年3月現在)
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次に前日の「ボラティリティが大きい時と小さい時」にエントリーした場合の損益カーブの比較を見てみよう
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オレンジが前日のボラティリティが小さい時で、ブルーが前日のボラティリティが大きい時。
上のグラフを見ても明らかなように、エントリーするのは、前日のボラティリティが小さい時(オレンジ)に仕掛ける方がパフォーマンスが良く、前日のボラティリティが大きい時(ブルー)に仕掛けるとパフォーマンスが大きく低下している事がわかるだろう。
こうした傾向から、前日のボラティリティが大きい時にはノートレにするフィルタを入れて、ブラッシュアップしたモデルを公開したが、あいにく直近の値動きにおいては、フィルターによる影響が悪い方向に出て(オレンジラインの赤マル印のところ)一時的にパフォーマンスが低下してしまう。
直近ではボラが低い時のブルーラインの方が損益カーブが上昇している。(ブルーラインの赤マル印)
こうした現象はあくまでも一時的なものだと考えているが、「ボラティリティが大きい、小さい」というところの判断が、前回のブラッシュアップモデルではかなりタイトな設定にした影響もあり、過度にフィルターを掛け過ぎていた傾向もあったようだ。
そこで今回はボラティリティの大きさの判定をもう少し広げるという対策も施した結果、過度にフィルターを掛けた悪影響が大幅に緩和された。
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更に日経平均VIを使った検証では、ボラティリティの値動きを以下の3通りのパターンで検証してみた。
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グレーとオレンジの2つの右肩上がりのラインは問題ないが、損益が右肩下がりの一番下に位置するブルーのラインは明らかに傾向が違っている。
トレンドフォローモデルにおいては、青の条件でエントリーすると、損失がどんどん膨らんでしまうので、この条件下においては当然ノートレになる。
トレンドフォローのモデルに逆張りを追加
基本的なモデルはトレンドフォローなので、逆張りの条件であえてエントリーする必要はないかもしれないが、オプションとして、逆張りのエントリーも選択できるようにしている。
ボラティリティの値動きよっては、トレンドフォローの売買サインが逆に絶好の逆張りポイントだったりする。
例えば、前日のボラティリティが高い場合にトレンドフォローのエントリーサインに従った場合、下のグラフの様に右肩下がりの損益カーブになる。
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次にこの右肩下がりの青のラインに、更に3つのボラティリティの条件を当てはめた場合、以下のようなグラフになる。
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すると、更に青のラインと、他のラインとで違う傾向が見られる。
そしてブルーの条件を除外し、グレーとオレンジのラインを集計すると以下のグラフになる。
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つまり、トレンドフォローのサインでも、ボラティリティの条件によっては、逆張りにした方が有利になる条件が現れる。
改訂版のパフォーマンス
以上のような条件でフィルタを設定した場合の、改訂版の最終的なパフォーマンスは以下のようになる。
スイングモデル・改訂版のパフォーマンス(2012年~2023年3月現在)
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従来のモデルと比較した成績
「損益、勝率、シャープレシオ、最大ドローダウン、期待値」、全てにおいてパフォーマンスが大きく向上している。
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年間損益比較
2017年、2023年(3月現在)のボラティティが特に低い年も、損益が大きく増加している
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損益カーブ(2012年~2023年3月現在)
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現行モデルと比較した場合、極めて大きな効果が表れている。
損益 360万→560万(+1.5倍)
勝率 51%→56%(+5%)
期待値 1460円→3700円(+2.5倍)
最大ドローダウン 26万→16万(-40%)
単利で155%のパフォーマンス
改訂版は年平均+466,000円で、ミニ1枚あたり証拠金14万円(2023年3月現在)+MDD(最大ドローダウン)16万円 =30万円を軍資金とした場合、平均年率は単利で+155%とかなり高いパフォーマンスになっている。
シャープレシオは0.18と極めて安定しているので、Pの公式を使った複利運用でもリスクを抑えてハイリターンも期待できる。
Pの公式(複利運用)を使ったシュミレーション(2012年~2023年3月現在)
スタート資金 25万円 → 19億5,126万円
PS
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