デイトレするなら商社株が最適な理由

Last Updated on 2023年8月15日 by ぷーやん

デイトレードは、文字通り1日のうちに売買を完了させるトレード手法だ。

デイトレは大変人気のあるトレード手法で、その最大の理由は、その日のうちに勝負がつくからだ。

勝っても負けてもその日のうちにポジションを決済してしまうので、大きなリターンを得ることは難しいが、ダラダラと塩漬けにして損失を膨らますこともない。

デイトレでも、スキャルピングのようにPCに張り付くトレードではなく、「寄り付きで仕掛け、大引けで手仕舞い」するいわゆるオーソドックスなデイトレを僕は好んでいる。

このようなデイトレは、簡単に言えば「サイコロを振る」というトレードであり、仕事に出かける前に、上がる確率が高い銘柄を買い、その日の大引けで決済する。

こうして毎日サイコロを振り続ける事で、マーケットでお金を稼ごうとするのがデイトレである。

ただしチンチロリンのような「丁半のサイコロ」の勝負なら勝率は50%でバクチになるが、株のデイトレならその勝率は50%を超え、期待値はプラスになる可能性が高くなる。

その理由は、株はサイコロと違って独立事象ではないからだ。

独立事象というのは、例えばサイコロを例に取ると、サイコロの「1」の目が出やすくなったり出にくくなったりすることが無い、という事象の事だ。

結果にかかわらず、サイコロのどの目が出る確率も同じで、このようにお互いの結果が影響しあうことがないとき、2つの事象は独立しているので、これを独立事象という。

勝負する対象が独立事象だと、優位性が無いので、いくら勝負しても期待値がプラスになることはない。

しかし株のデイトレはサイコロ投げのような独立事象ではない。

株は「経済指数、為替、貿易指数、他のマーケット」などの影響を強く受け、これらの関係を定量分析することで、とんでもなく強い相関関係や値動きの法則性を見いだすことが可能になる。

具体的には、米国株式市場、米国債の金利、ボラティリティ、原油や天然ガスなどのエネルギー相場、トウモロコシや小麦などの穀物相場、金やニッケルなどの鉱物相場など、世界で取引さされている様々なマーケット指数などを観察するとよい。

特に商社株というのは、上記のエネルギー、食糧、鉱物などをメインに取り扱っており、これらの商品市場を定量分析することで、極めて強い相関関係を見つけることができる。

日本株の中でも、商社株はこうした他のマーケットとの相関が強く働くので、デイトレのような短期売買には極めて相性が良いセクターである。

では商社株が、他のマーケットに対してどのように反応するのかを見てみよう。

こちらは三井物産の過去10年間のチャートで、2019年6月あたりから、資源高の影響で株価も勢いよく上昇しているが、それ以前は全く冴えない値動きだった。

次にNYダウの値動きが、翌日の三井物産の値動きにどのような影響を与えたのかを示すグラフだ。

データは2013年~2023年の10年間で、NYダウが上昇した翌日の三井物産の値動きが青ラインで、下落した翌日の値動きがオレンジのラインである。

NYダウが上昇した時の方が、三井物産の株は上昇しているのがわかる。

次は同じ米国市場でも、S&P500との比較だ。

こちらはNYダウとは逆の傾向で、S&P500が下落した翌日に株価が上がる傾向がある(オレンジのライン)

そして今度はナスダック指数との相関を見てみよう。

こちらもS&P500と同様に、ナスダックが下落した翌日に株が上がる傾向がある(オレンジのライン)

商社株は「NYダウ」と「S&P500・ナスダック」ではそれぞれ反応が違うようだ。

次に鉱物のニッケルとの関係を見てみよう

ニッケル価格が上昇すると、翌日に三井物産の株価も一貫して上昇している(青ライン)

次は小麦相場との関係を見てみよう。

やはり小麦相場が上昇すると、翌日に株価は上昇している(青ライン)

このように商社株というのは、取り扱っている商品の特性上こうした強い相関を持つものが多く、デイトレにはかなり向いている銘柄だと思う。

そしてこれらの相関の強いさまざまな特徴量を更に追加して、組み合わせた結果がこの損益グラフになる。

平均年利が+32%で、特に直近の1年間は+90%という高いパフォーマンスになっている。

買い(L損益)だけでも良いが、空売り(S損益)を併用すると更にパフォーマンスが上がる。しかも相場のバイアスに影響されることはなく、直近の上げ相場にも関わらず空売りで利益を得られる。

月次成績:単位100株

2022/0110,600
2022/024,050
2022/031,750
2022/0416,400
2022/0510,100
2022/0662,900
2022/0722,800
2022/0815,450
2022/095,800
2022/10-9,300
2022/1127,700
2022/1221,300
2023/017,600
2023/02-15,200
2023/0331,500
2023/0418,300
2023/0535,000
2023/0661,000
2023/078,000
2023/0834,400

このように他の相場との間に強い相関を見いだすことのできる商社株は、デイトレするのに極めて有効なセクターなので、いろいろと研究してみよう。

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