期待値の高い時にロットを増やすという運用

Last Updated on 2024年2月23日 by ぷーやん

トレードとは、いかに期待値が高い時に仕掛けるのかが重要なポイントになる。

通常運用モデルにおいては、期待値が高い時にエントリーするのは当然だが、実はトレード毎の期待値は精査してみるとかなりばらついている。

ここでは日経平均先物のスイングモデルを例に取り、トレード毎にどれぐらい期待値がばらついているかを調べてみたのが下のグラフだ。

このグラフはエントリーサインが出たトレードを任意の特徴量を使い8通りのパターンに分け、それぞれの期待値を表したもので、期待値は最大で3倍以上の開きがあることがわかった。

一番左のパターンは期待値がマイナスになっていて、このパターンが出た場合は、サインが出てもトレードを見送った方が良さそうだ。

そこで期待値が高い時に通常よりもロットを増やした場合、従来のロットを固定したモデルと比較して、どの程度効果があるのかを調べてみた。期待値の大きさに合わせてロッド1枚から3枚まで可変した場合のシュミレーションになる。

オレンジが固定、ブルーが可変ロット。

ロットを可変することの最大のメリットは、何と言っても時間だろう。

ロットを可変した場合は、半分以下の期間で固定ロットの損益に到達する。

 ロット固定(ミニ1枚)ロット可変(ミニ1~3枚)
損益+7,288,500+17,600,000
勝率48.7%49.3%
SR0.100.12
MDD-388,500-678,500

年次比較

年次で比較すると、ロットを可変させることでマイナスの年は無くなり年次勝率100%になる

ロット固定(ミニ1枚)ロット可変(ミニ1~3枚 )
2007302,000636,000
20081,176,5002,285,500
2009578,5001,154,500
2010542,5001,350,000
2011257,000613,000
2012-18,5005,500
201341,500476,500
2014356,5001,129,000
2015134,500567,000
2016130,500791,500
2017-15,00064,500
2018686,0001,394,000
2019381,500993,500
2020439,0001,092,000
2021540,5001,423,500
2022787,5001,707,500
2023515,000789,500
2024202,500533,000

ロットを可変させた方が損益が大きくなるのは当然だが、もう一つのポイントは損益と最大ドローダウンの比率になる。

この2つのモデルをPMレシオ(年間平均損益÷最大ドローダウン)で比較した場合は、ロット固定が101%に対し、ロット可変した方は141%とリスクに対してリターンが良い結果になっている。

もう少し分かりやすくするために、100万円の資金をそれぞれの最大ドローダウンで割り、この数字を固定と可変モデルに乗じた場合の比較をしてみた。

オレンジがロット可変、ブルーがロット固定だ。

その結果、固定ロットの合計損益は「+176万1630円」に対し、可変ロットの損益は「+246万7150円」で約1.4倍ほど可変した方がトータルの成績は良かった。

つまりドローダウンのリスクを考慮したリターンの関係では、ロットを可変させると損益が+40%向上する。

この傾向は過去15年間の検証結果で、今後もこの傾向が続くと仮定した場合は、予想期待値が大きくなるタイミングでロットを可変させるのが最も効率の良い運用ということになる。

ミニ1枚だと証拠金が大きくなり資金的に運用が難しい場合は、さらにその1/10の証拠金でできるマイクロ口座を使えば、期待値の高い時にロットを増やすという感覚が実際に体感できるだろう。

期待値によるロット可変モデル

スイングモデルのオプションとして、上記のロット可変モデルを追加しました。

従来のサイン表示に追加して、ロットを0~3までの範囲で表示します。

従来のエントリーサインを8つのパターンに分類し、それぞれの期待値を計算して最終的にロット数量を決定します。予想期待値がマイナスパターンの場合は、ノートレになります。

ロットを1枚に固定した場合は、従来のスイングモデルのパフォーマンスと同じです。

対象はスイングモデルをお持ちの方になります。
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