Last Updated on 2019年10月17日 by ぷーやん
利息を払わずにお金を借りられる不思議な時代
お金を借りる時は利息というものを必ず払わなくてはならないということは、小学生でも知っている経済理論だ。
しかしこの当たり前の経済理論がもはや崩壊している時代に僕たちは生きている。
トヨタグループのトヨタファイナンスは、利回りがなんと0%の社債を発行するという前代未聞の出来事が話題だ。
満期まで3年の社債発行の金利は、正確には0.001%で額面100円当たり3厘(り)という金利だ。
1円以下の通貨単位は、銭(せん)でその下は厘(り)という単位になる。
銭までなら聞いたことがあるだろうが、さすがにその下の 厘という単位はなかなかお目に掛かれない単位である。
銭は100分の1、 厘 は1000分の1単位で、円以下の通貨は 1953年 に廃止されている。
つまりこの社債の金利は3年満期になっても通貨として存在しない単位であるため実質の金利負担はゼロとなる。
金利ゼロの社債を誰が買うのか?
金利ゼロの社債を誰が買うのかと思うが、資産運用会社や銀行からの申し込みが殺到しているというから驚きだ。
銀行が日銀にお金を預けるとマイナス0.1%の金利を取られるので、それなら1ミリでも社債が値上がりしてくれば儲けものだいう極めて消極的な投資である。
日本では国債や企業が発行するCPもマイナス金利が当たり前。
元本保証の金融商品を血眼になって探している機関投資家達のむなしい投資が続いている。
自分の頭を使ってリスクと向き合い運用する人はどこに行ってしまったのだろうか。
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