Last Updated on 2021年4月20日 by ぷーやん
イギリスは1日に30~40万人にワクチン注射を行っているという。
まさに怒涛のワクチン大作戦だ。
昨日の日経新聞の夕刊に、僕の好きな経済小説家の黒木亮が載っていた。
元バンカーでイギリス在住30年。
彼は外国人であるにもかかわらず、すでに3月に1回目を打ち、近々2回目の予定だという。
日本でワクチン接種が一向に進まないのと比べると雲泥の差だ。
なぜイギリスがこんなにもワクチン接種が進んでいるかというと、イギリスでは小さな薬局で、なんとボランティアが打っているのだとか。
10時間のオンライン学習と丸一日の実技研修と試験を経て素人にもワクチンを打たせるという、日本の厚生労働省から見たら、腰を抜かすようなことを平然とやっているのである。
しかし、すごいねー。これを文化の差というのだろうか・・
話は変わって、黒木亮へ。
黒木亮の描く相場の生々しい描写は、相場で勝負している人間にとってはとても興味深いものばかりである。
黒木亮の本はだいたい読んでいて、中でも一番面白かったのは、「巨大投資銀行」
日経平均先物と現物の間に発生するわずかな乖離を発見し、アービトラージで莫大な利益を上げたソロモンブラザーズ証券が東京で独り勝ちしていた時代の極めて実話に近い話である。
今では先物と現物のアービトラージなど当たり前にやっているトレードであるが、当時は誰もこの乖離に気が付くものはおらず、今のように電子取引でない時代、東証の場立ちに現物を買わせ、先物で売りヘッジする売買を1日に何十回もすることで、ソロモンには毎日黙っていても湯水のようにお金が湧いてきたのである。
1日の儲けの限度は、つまるところこの場立ちを1日に何往復させることができるかで決まるので、まさにラグビー選手のような馬力のある場立ちを大勢配備し、東証の狭いトレーディングフロアの中で人込みをかき分けて発注書を握りしめてデスクとの間でダッシュを繰り返していたのである。
アルゴリズムで人間の目に見えない機械が勝手に売買を繰り返している現在と違い、場立ちを何十回もダッシュさせて儲けるとは、何とも昭和らしい光景でなぜか親近感が湧く。
今の相場は、体育会系よりもオタクがアルゴリズムを駆使して儲ける時代。
でも僕は、脳みそが筋肉でできている人達の方が好きだなあ。
今日も、「相場は僕のATM!?」に来てくれてありがとうございます。
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