Last Updated on 2020年12月21日 by ぷーやん
株をこれからやろうとしている人は、まずどの銘柄がこれから上がるのかということを考える。
至極当たり前の思考であるが、割安株を底値で買い、高値で売る抜けるというのは、実際にやってみると極めて難しいことがすぐに理解できる。
よく雑誌でこれから10倍上がる銘柄、いわゆる「テンバガー」銘柄候補とかの特集をやっているが、仮に運よくテンバガー銘柄を掴んだとしても、10倍になる過程というのは、まさに山あり谷ありで、大きな山ばかり続けばいいが、途中で大きな谷底に叩き落される局面も数多くあり、その谷を乗り越えない限りは「テンバガー」を体験することはできない。
サラリーマン投資家が割安銘柄をうまく掴み、わずか150万円を2億円まで増やした類の本がよく売れているそうだが、初心者には心地良く刺さるのだろう。
確かにこの本を読んで実際に億万長者になる初心者も現れるかもしれないが、多くの人は、前述したように運良くテンバガーを掴んでも、持ち株がドンドン上昇しているのを目の当たりにすると、売りたい衝撃に打ち勝つことが出来ずに、テンバガーになる前にさっさと売ってしまう人がほとんどだろう。
人間は目先の利益を失う事を極端に恐れる生き物だから、現時点では上がっている株も、「もしかしたらこれから下がるかもしれない」という恐怖に駆られる。
そして「今売れば確実に儲かる・・」という考えが頭の中をぐるぐる回るので、株を持ち続けて下がるリスクを恐れ、確実に利益になる行為を取ってしまうのである。
いわゆるプロスペクト理論と言われるものだ。
この心理の壁を克服しない限り、あなたは折角、運良くダイヤモンドの原石を掴んだとしても、眩いばかりの光り輝くダイヤモンドの姿を拝むことはないであろう。
買わないで売り続けるという資産運用もある
僕もテンバガー投資には興味があり、片山晃さんのように銘柄の目利きができる投資家が羨ましいが、自分ではその才能が全く無いと思っているので残念ながら諦めている。
僕が得意とするのは1日でトレードを完結するデイトレだが、買いのタイミングを探すのではなく、売りのタイミングだけを探すというモデルがある。
通常のモデルは、買いと売りの両方のタイミングを探すのだが、ご紹介するモデルは売りのみ。
元々空売りが好きな僕にとって、右肩上がりのチャートを見ても、どうも買うイメージよりも、「どこで売ろうかな?」という売りのイメージが沸いてしまうとういう典型的な天邪鬼だろう。
例えば、コロナショックの底値からこんな見事な勢いで上昇している下のチャートを見ても、普通の人ならどのタイミングで押し目買いをすれば儲かるのかと考えると思うが、僕の場合は「どのタイミングで売れば儲かるのかなー」と考えてしまう変態である。
僕が空売りが好きな一番の理由は、なんといっても値幅が大きいからである。
どの銘柄のチャートでもいいのだが、よく見ると上昇する時は時間を掛けてゆっくりと上がっていくが、下がるときは一気に大きな値幅を伴って落ちているのがわかるだろう。
株価が下がり出すと多くの人は不安になり、やがて最後はパニックになりその売りが売りを呼ぶセリングクライマックスという現象が起きる。
わずか1日でも日中の値幅は、上がる値幅よりも下がる値幅の方が大きい。
例を挙げよう。
これはマザース先物の上場以来の日中の値動きである。
上昇した日と下落した日の値幅の平均を比較すると、
上昇した日の値幅の平均は、11.4ポイント
下落した日の値幅の平均は、13.2ポイント
となり、下落した日の方が15.4%も値幅が大きくなっている。
買いと売りの値幅というのは同じではなく、売りの方が大きいのである。
売りのタイミングだけにエントリーポイントを絞るとどういうメリットがあるのかというと、何と言ってもマーケットの予期せぬ大暴落を心配する必要が全くないという事に尽きる。
大抵トレードで大きくやられるのは、買いポジションを持った時に突然マーケットの大暴落に巻き込まれる事である。
売り専門の場合、マーケットの大暴落は大歓迎だし、逆にマーケットが上昇した時は損失になるが、下落する時よりも値幅は小さいので傷も比較的浅く済む。
全ての戦略を売りのみにする必要はないが、こうした売り専門のモデルを入れておくことで、運用のバランスがとれるメリットは大きい。
これはマザーズ先物を使った売りのタイミングのみ仕掛けるデイトレードのモデルだ。
マザーズ先物(2016年7月~2020年12月現在)
1枚あたり
損益 | 603,000 |
勝率 | 58.7% |
MDD | -100,000 |
#レシオ | 0.21 |
PMレシオ | 6.0 |
月別損益
(空欄はノートレード)
2016/7 | 34,000 |
2016/8 | -12,500 |
2016/9 | 29,000 |
2016/10 | |
2016/11 | 28,500 |
2016/12 | -43,500 |
2017/1 | 15,000 |
2017/2 | |
2017/3 | -2,500 |
2017/4 | -25,000 |
2017/5 | |
2017/6 | 63,000 |
2017/7 | -4,000 |
2017/8 | 19,000 |
2017/9 | 48,000 |
2017/10 | |
2017/11 | -10,000 |
2017/12 | -3,000 |
2018/1 | |
2018/2 | 7,000 |
2018/3 | -2,000 |
2018/4 | 20,000 |
2018/5 | 10,000 |
2018/6 | -19,000 |
2018/7 | 58,000 |
2018/8 | 2,000 |
2018/9 | -19,000 |
2018/10 | 75,000 |
2018/11 | -38,000 |
2018/12 | 25,000 |
2019/1 | 70,000 |
2019/2 | -6,000 |
2019/3 | 10,000 |
2019/4 | 45,000 |
2019/5 | -24,000 |
2019/6 | 10,000 |
2019/7 | |
2019/8 | -17,000 |
2019/9 | 25,000 |
2019/10 | 7,000 |
2019/11 | -8,000 |
2019/12 | 4,000 |
2020/1 | |
2020/2 | 12,000 |
2020/3 | -32,000 |
2020/4 | -4,000 |
2020/5 | 2,000 |
2020/6 | 63,000 |
2020/7 | 42,000 |
2020/8 | 74,000 |
2020/9 | -51,000 |
2020/10 | 77,000 |
2020/11 | 35,000 |
2020/12 | 14,000 |
オンライン勉強会開催します
日時 2021年12月29日(火) 13時~14時30分 ZOOMオンライン勉強会
(当日参加できない方は、後日収録動画をお送りします)
この記事でご紹介したシステムトレードの勉強会を開催します。
(申し込み先着順・5名様限定)
マザーズ先物を使った売りのみを行うシステムトレードです。
内容
上昇よりも下落する方が値幅が大きいという売りの優位性を利用したデイトレードです。
エクセルファイルにマザーズ先物の4本値データ(日中)を入力することで売りサインを確認します。(マイクロソフトのエクセルが必要です)
サインが出ない日もあります。
トレード方法
前日の取引終了後にサインが出るので、当日朝の寄り付き(8:45)にエントリーして、大引け(15:15)で決済します。
付属資料
エクセル・サインファイル
操作説明(PDF)
価格 39,800円
※過去のセミナー(何でも可)受講の方は特別割引価格19,800円
※5名限定の勉強会で定員になり次第終了します。
お申込みはこちら
特別割引価格はこちら(過去にセミナー(何でも可)を受講の方)
注意事項
売買サインを確認するエクセルファイルを使いますので、マイクロソフトのエクセルが必要です。