Last Updated on 2022年1月30日 by ぷーやん
統計には必ず平均という概念が存在する。
そして平均値から離れた数字は、必ず元の平均値に戻るというのもよく言われている。
そこで簡単な平均回帰手法というのを検証してみた。
投資本などでよく書かれているのが、移動平均を大きく乖離した株価はやがて平均値に戻るので、移動平均から大きく乖離した株価を逆張りに仕掛けると儲かるというもの。
例えば20MAを大きく下に乖離した株価があれば、そこが絶好の押し目で買い仕掛けの絶好のポイントになるというのがある。
例えば今年のコロナ騒ぎの3月の相場は、株価が20MAを大きく乖離し、その後急反発した。
↓
ここで問題なのは、移動平均よりもどのくらい乖離したらそこが絶好の買いポイントになるのかという事。
10%なのか、20%なのか、30%なのか、それ以上なのか?
これが銘柄によってそれぞれ違ってくるし、その時の相場環境によっても違ってくるので、結局、「移動平均から大きく乖離した株価は、元の移動平均に戻る」と言われても、タイミングを間違うと、そのまま下へ引っ張られて大損することになる。
だから、移動平均の乖離で仕掛けるロジックでも、パラメータが固定できないので、結局はその時の相場感みたいなもので仕掛けることになる。
こういうなんとも自由度が高く、人によってはエントリーポイントがまちまちになるような解説は今まで腐る程見てきたので、あなたも納得できるだろう。
しかし、「平均値から離れた数字は、平均に回帰する」という場面を、株価の移動平均の乖離から、その日上昇する確率というものに置き換えると驚きの結果になる。
例として日経平均先物の値動きを使って解説しよう。
これは2006年からの日経平均先物の値動きだ。
ここから日中の値動きを取り出し、直近の20日間で日中に上昇した日の確率を調べ、1日ずつ後ろへずらした場合の上昇率を繋ぎ合わせてみる。
その日が上がる確率はざくっと50%だが、このグラフを見ると、期間によって確率は50%を挟んで大きく上下しているのがわかる。
大体30%が下限で、上限は70%超えたあたりになる。
仮に50%が上昇する確率の平均だとした場合、ここで平均値の乖離を使ったやり方がどうなるのかを見てみよう。
下限レベルである35%を割るタイミングで、その日のデイトレを買いで仕掛け、上昇する確率が平均値の50%に達するまで毎日仕掛ける。
そして上昇する確率が50%に達した時点でトレードを中止するというルールだ。
検証すると何と驚きの結果になった。
平均値の乖離を使った手法は、確率の平均値というものに置き換えることで見事に使えるではないか!
ラージ1枚
損益 | 8,485,000 |
勝率 | 54.4% |
これはとても簡単なやり方なので、興味のある方は、いろいろな銘柄で検証してみることをお勧めします。
先物以外にも、FXや株など対象はいくらでもあるからね。
検証をやってみたいけど自分で検証できない人は、エクセルで作った検証ファイル(有料)をご提供しているので、興味のある方はこちらまでお申込みください。
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