【株式投資】運用モデルの成績が悪くなり始めたきっかけは、「東日本大震災」という事実は何を意味しているのだろうか?

Last Updated on 2022年1月30日 by ぷーやん

「おおー、すごいモデルができたぞー」と喜んでお金を証券会社の口座に入金して運用する。

最初は調子が良かったモデルも、その後だんだんと雲行きが怪しくなり更に資金が減っていく・・

誰もが経験する悩ましい運用である。

例えばバックテストでとても良い感じのモデルができたとする。

例えばこんな感じの損益カーブだ。

よし!と思ってこのモデルを明日から運用するとこうなる。

上の2つの損益グラフがとても同じモデルとは思えないが、どちらも同じモデルである。

そしてこの2つのグラフを繋ぐとこうなる

前半部分は絶好調だが、その後坂を転がり落ちるように成績が悪化している。

ここで大事なのは、まずこういう状態をグラフで可視化することだ。

可視化して初めてモデルに問題があることがわかり、対策を考えるきっかけになる。

トータルの数字をごちゃごちゃ並べて眺めているだけでは、なかなか運用状況をイメージするのは難しいが、こうしてグラフで可視化することで全てが明らかになる。

このモデルは、2007年~2021年までの期間における日経平均先物を対象にしたモデルだが、ドローダウンが始まったのは2011年3月17日からだ。

この日を境に成績が劇的に悪化した原因は何であろうか?

実は成績が悪化する3月17日の数日前の2011年3月11日(金)は、東日本大震災が起こった日である。

その後、急激にマーケットの構造が変わってしまった可能性が高い。

このモデルはトレンドフォロータイプだが、明らかに震災を境に値動きに変化が表れているのは確かなようだ。


今回スイングトレードモデルのブラッシュアップ2を開催するが、ブラッシュアップの必要性を感じたのが、実は上記のトレードを悪化させる要因を含んでいることが分かったからだ。

ただシンプルなロジックゆえ、こうした負の要因を含んでいても、下のグラフの青いラインの推移は、全体の期間を通してみれば大きな影響ではない。

ただ、ここから上記の悪い条件を除外することで、2011年3月以降の成績を悪化させている要因が無くなり、フィルタを掛けたオレンジラインは青ライン(現状)と比較して、かなり安定して上昇していることがわかる。

今回のブラッシュアップは、単にグラフだけ眺めていても気づかなかったことが、細かい要因を調べることにより、成績を悪化させるトレードを除外してくれることに気づいたのは大きかった。

シンプルなモデルが長期間機能することがわかれば、その後こうしたブラッシュアップを施すことは極めて有効な方法だと思う。

スイングトレードモデルの「ブラッシュアップセミナー2回目」を開催します。有効なフィルターを採用することで勝率の悪いトレードを排除することができます。



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